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易経 · No.15 · 地山謙

地山謙(第15卦)の卦辞、爻辞、変卦、伝統的解釈をまとめた易経資料。

本卦

六親納甲地山謙
兄弟Gui You 癸酉▄▄           ▄▄
子孫Gui Hai 癸亥▄▄           ▄▄  世
父母Gui Chou 癸丑▄▄           ▄▄
兄弟Bing Shen 丙申▄▄▄▄▄▄▄
官鬼Bing Wu 丙午▄▄           ▄▄  応
父母Bing Chen 丙辰▄▄           ▄▄

本卦原文

謙は亨(とお)る。君子は終わりあり。
大を有する者はもって盈(み)つるべからず。故にこれを受くるに謙(けん)をもってす。

本卦の現代語訳

謙は通る。君子は終わり有り。《象》に曰く、地中に山が有るは謙なり。君子以って多きを減らし寡なきを増し、物を秤りて施しを均しくす。

邵雍の解釈

謙和と忍譲、人を尊び己をへりくだる。謙虚さを活かせば、万事達成できる。吉:この卦を得る者は、吉利平安にして一歩一歩昇進する。謙虚で忍耐強い者は前途洋々であるが、驕り高ぶる者は必ず敗北を招く。謙は益を受け、満は損を招く。

傅佩栄の解釈

  • 時運: 現状は平穏で順調であり、一歩一歩上昇していく象である。
  • 財運: 物価は適正で、利益は保障される。
  • 家宅: 山の近くの住居であり、家族一同平安である。
  • 健康: 気が塞がる内うつの症である。心を穏やかにして過ごすとよい。

高島吞象の解釈

  • 時運: 目下は平穏で順調であり、一歩一歩漸進し高まっていく象がある。
  • 商業: 物価は均平で、利益も順調に適い、この事業は永続できる。
  • 家宅: この邸宅は山麓に近く、家道は平穏で大いに利がある。
  • 戦争: 軍の駐屯は山の近くが良く、隊列を整え、賞罰を厳明にすべきである。五爻に至って軍を進め、六爻で城邑を攻め取れば大勝利となる。
  • 訴訟: 穏和であるのが良く、紛争は避けるべきである。
  • 病気: 内うつの症(気が塞がる病)である。心をゆったりと持って養生するのがよい。
  • 旅人: 船で行って帰る。吉である。
  • 遺失物: 積もった土の中から探し出す必要がある。
  • 作柄: 風雨は順調で、豊作でも凶作でもなく、平々凡々である。

伝統的解卦

この卦は異卦(下艮上坤)が重なったものである。艮は山、坤は地を表す。地の上に山があり、地は低く山は高い。これは内が高く外が低いことを意味し、功績があっても自負せず、名声があっても自賛せず、地位が高くても傲慢にならないことに例えられる。これが「謙」である。

  • 大象: 山は本来地面の上にあるべきだが、今は地の下にある。これは謙遜の徳を表している。
  • 運勢: 吉利平安。前途は無限であるが、驕慢の気を取り除かなければならない。
  • 事業: まだ人に重用されていないが、品徳が高いため、最終的には人に見出される。自分からわざわざ自己アピールする必要はなく、特に謙虚の美徳を捨てることなく黙々と努力すれば、必ず他人の助力を得て事業で大成する。
  • 商売: 比較的順調であるが、暴利を得ることはない。一歩一歩積み重ねる必要があり、細心の注意を払い、誠意をもって他者と協力し、商業道徳を守り、自らの勤勉な努力によって商業を発展させるべきである。
  • 名声: 天資は聡明であるが、自己表現が苦手な性格のため、初めは埋没しがちである。落胆することなく実務の研究を続け、謙虚で向学の精神を保てば、将来さらに大きな成功が待っている。
  • 婚姻: 円満な婚姻は双方が共に努力して勝ち取るべきものである。さもなければ、恋愛は成就せず、家庭も和合しない。
  • 判断: 内高外低の謙虚な美徳を備え、他者と協調することに長け、他人の助力を得ることもできるため、事業は非常に順調である。困難に直面しても、すぐに危険を脱して平穏を得られる。他人の長所を真摯に取り入れることができるため進歩が早く、万事円滑に進むが、特に学業・徳業・修養に注意を払う必要がある。

二・爻辞

初六

本卦と変卦

六親納甲地山謙六親納甲地火明夷
兄弟Gui You 癸酉▄▄           ▄▄父母Gui You 癸酉▄▄           ▄▄
子孫Gui Hai 癸亥▄▄           ▄▄  世兄弟Gui Hai 癸亥▄▄           ▄▄
父母Gui Chou 癸丑▄▄           ▄▄官鬼Gui Chou 癸丑▄▄           ▄▄  世
兄弟Bing Shen 丙申▄▄▄▄▄▄▄兄弟Ji Hai 己亥▄▄▄▄▄▄▄
官鬼Bing Wu 丙午▄▄           ▄▄  応官鬼Ji Chou 己丑▄▄           ▄▄
父母Bing Chen 丙辰▄▄           ▄▄  × →子孫Ji Mao 己卯▄▄▄▄▄▄▄  応

爻辞原文

初六
謙々たる君子。用(もっ)て大川(たいせん)を渉(わた)る、吉なり。

爻辞の現代語訳

初六:謙譲に謙譲を重ねる。これこそが君子の風度である。この徳を備えれば、危険を冒して大河を渡るようなことがあっても吉である。《象辞》に曰く:極めて謙譲なる君子は、自らの修養を謙譲から始めるのである。

邵雍の解釈

平なり。この爻を得る者は、遠行あるいは旅行に宜しく、外に出て商売をすれば財を成す。官にある者は退守すべく、人と利を争うは宜しからず。出張の機会が多くなる。

傅佩栄の解釈

  • 時運: 人と争わねば、自ずから災難なし。
  • 財運: 航運業への投資は、利を得る見込みあり。
  • 家宅: 徳を以て家を治めれば、平安にして和睦なり。
  • 健康: 水泳にて健康を増進すべし。

高島吞象の解釈

  • 時運: 目下、万事亨通(円滑)にして、大川を渉るに利あり。
  • 商業: 経営の始めには、謙虚かつ慎重であるべきで、そうすれば大利を得るべし。
  • 家宅: 辛苦して家業を起こし、資財を蓄えて富を成す。家業は長く保たれるべし。
  • 病気: 地火明夷の傷あり。
  • 遺失物: 失いしものは得がたし。
  • 妊娠: 女児が生まれる。
  • 訴訟: 互いに消耗し、必ず一方に傷あり。
  • 功名: 事を成すべし。

変卦原文

明夷は、艱貞(かんてい)に利あり。
晋とは進なり。進めば必ず傷(やぶ)るるところあり。故にこれを受くるに明夷(めいい)をもってす。

変卦の現代語訳

明夷の卦。艱難の事を占うに利あり。《象伝》に曰く:本卦の内卦は離で、離は日。外卦は坤で、坤は地。太陽が地中に入るは、明夷の卦象なり。君子はこの卦象を観て、民を治め政を理するに、苛察をもって明とせず、外は愚にして内は慧、物を容れ衆に親しむ。

邵雍の解釈

日は地中に入り、光明傷つけらる。万事滞り、時運を待つべし。凶:この卦を得る者は、時運あたらず、事ごとに労苦あり、正道を堅守し、忍耐自重して時機を待つが宜しい。

伝統的解卦

この卦は異卦(下離上坤)が重なる。離は明、坤は順。離は日、坤は地。日は地に入り、光明損なわれ、前途は不明、環境は困難なり。時に従い光を養い、正道を堅守し、外は愚にして内は慧、韜光養晦(才能を隠し時期を待つ)するが宜しい。

二六

本卦と変卦

六親納甲地山謙六親納甲地風升
兄弟Gui You 癸酉▄▄           ▄▄官鬼Gui You 癸酉▄▄           ▄▄
子孫Gui Hai 癸亥▄▄           ▄▄  世父母Gui Hai 癸亥▄▄           ▄▄
父母Gui Chou 癸丑▄▄           ▄▄妻財Gui Chou 癸丑▄▄           ▄▄  世
兄弟Bing Shen 丙申▄▄▄▄▄▄▄官鬼Xin You 辛酉▄▄▄▄▄▄▄
官鬼Bing Wu 丙午▄▄           ▄▄  応 × →父母Xin Hai 辛亥▄▄▄▄▄▄▄
父母Bing Chen 丙辰▄▄           ▄▄妻財Xin Chou 辛丑▄▄           ▄▄  応

爻辞原文

六二
鳴謙(めいけん)す。貞(さだ)にして吉なり。

爻辞の現代語訳

六二:明智にして謙譲なり。占えば吉兆を得る。《象辞》に曰く:明智にして謙譲、心正しくして吉なり。六二の爻は下卦の中位に居り、人が中正の道を守るがごとし。

邵雍の解釈

吉なり。この爻を得る者は、軽挙妄動すべからず、退守するが宜し。官にある者は昇進し、学ぶ者は進取して名を成すべし。

傅佩栄の解釈

  • 時運: 名声が広まり、大いに意を得るべし。
  • 財運: 人の呼応を得て、利益は自ずから来たる。
  • 家宅: 家に恒産があり、また善き名声あり。
  • 健康: 心労の過多による病の兆しあり。

高島吞象の解釈

  • 時運: 目下、名声が大いに高まり、意を得ることが多い。
  • 商業: 利を得る。
  • 家宅: 家の中に蓄えが多く富み、外での名声もまた良し。
  • 戦争: 太鼓を鳴らして直進し、中軍を攻め落とすべし。大捷(大勝利)なり。
  • 病気: 心労の過多による病なり。
  • 功名: 必ず得る喜びあり。
  • 訴訟: 冤罪が晴らされる。
  • 遺失物: すぐに得られる。
  • 妊娠: 女児が生まれる。

変卦原文

升(しょう)は、元(おお)いに亨(とお)る。用(もっ)て大人を見る。恤(うれ)うるなかれ。南征して吉。
萃(すい)とは聚なり。聚りて上るものはこれを升(のぼ)ると謂う。故にこれを受くるに升(しょう)をもってす。

変卦の現代語訳

升卦。非常に通りがよく、王公貴族に見えるに利あり、憂うることなかれ。この爻を占えば、南方に征伐して吉。《象辞》に曰く:本卦の外卦は坤、坤は地なり;内卦は巽、巽は木なり。木が地中に植わっているのが、升卦の卦象である。君子はこの卦象を観て、徳義に従い、修養を積み、微細なるより歩みを起こし、一歩一歩高尚な品徳を育むのである。

邵雍の解釈

上昇して進み、その志を伸び伸びと行う。暗きを出て明きに向かい、徐々に昇進する。吉:この卦を得る者は、運気が上昇し、諸事すべて積極的に向上発展し、計りごとは成就し、名利ともに手に入る。

伝統的解卦

この卦は異卦が重なり合ったもの(下巽上坤)。坤は地であり、順なり;巽は木であり、遜(へりくだる)なり。大地が樹木を育て、段階的に成長し、日増しに大きく高く育って材木となることから、事業が着実に上昇し、前途が極めて遠大であることを例えて「升」と名付けられた。

三九

本卦と変卦

六親納甲地山謙六親納甲坤為地
兄弟Gui You 癸酉▄▄           ▄▄子孫Gui You 癸酉▄▄           ▄▄  世
子孫Gui Hai 癸亥▄▄           ▄▄  世妻財Gui Hai 癸亥▄▄           ▄▄
父母Gui Chou 癸丑▄▄           ▄▄兄弟Gui Chou 癸丑▄▄           ▄▄
兄弟Bing Shen 丙申▄▄▄▄▄▄▄  ○ →官鬼Yi Mao 乙卯▄▄           ▄▄  応
官鬼Bing Wu 丙午▄▄           ▄▄  応父母Yi Si 乙巳▄▄           ▄▄
父母Bing Chen 丙辰▄▄           ▄▄兄弟Yi Wei 乙未▄▄           ▄▄

爻辞原文

九三
労謙(ろうけん)たる君子。終わりあり吉。

爻辞の現代語訳

九三:勤勉で謙譲である。このような人物は良い結果を得て、万事吉となる。『象伝』に言う:勤勉で謙譲な君子には、万民が敬服する。

邵雍の解釈

吉。この爻を得る者は、計略が功を奏して利益を得るが、心身を労する。官職にある者は昇進する。

傅佩栄の解釈

  • 時運: 労苦の末に成功し、晩年の運勢は亨通する。
  • 財運: 基盤はすでに築かれ、永遠に利益が保たれる。
  • 家宅: 現状を維持して安泰を保ち、安住して生業を楽しむ。
  • 健康: 過労により、命を落とす恐れがある。

高島吞象の解釈

  • 時運: 生涯を通じて労苦が多いが、現在は万事順調であり、晩年の運勢はさらに良くなる。
  • 商業: 経営の初期は何かと勤労したが、今や基盤が築かれ、永遠に利益を得ることができる。
  • 家宅: 苦労して身を起こし、財を蓄えて富を築く。現状維持と安泰を保つことができれば、家業は長く維持できる。
  • 病気: 病が長引いて衰弱し、天命が尽きる恐れがある。
  • 遺失物: 後に再び得ることができる。
  • 妊娠: 男児が生まれる。
  • 訴訟: 理不尽な者は自ずと服従し、速やかに解決する。
  • 功名: この功績により、必ずや「升」登用される。

変卦原文

坤は元(おお)いに亨る。牝馬の貞(てい)に利あり。君子往くところあり。先んずれば迷い、後るれば主を得て、利あり。西南に朋(とも)を得、東北には朋を喪(うしな)う。貞に安んずれば吉なり。
天地ありて然る後に万物生ず。

変卦の現代語訳

元吉にして利あり。牝馬の貞に利あり。君子行くところあれば、先んずれば迷い、後るれば主を得て利あり。西南に友を得、東北に友を失う。貞に安んずれば吉。《象辞》に曰く:地勢は坤なり。君子もって厚徳にして物を載す。

邵雍の解釈

柔順で穏やか、万物を厚く載せる功徳。静かに安順を守り、妄動すれば損を招く。吉:この卦を得た者は、運勢に順従し、静を以て動を制するのがよい。単独で事を図るべきではなく、他人に従い、協力して事に当たれば、大業を成し遂げることができる。

伝統的解卦

この卦は同じ卦(下坤上坤)が重なり合ったもので、陰性に属する。地(乾卦と対照的)を象徴し、天に従う。万物をのせ、無限に広がる。坤卦は牝馬を象徴とし、地の道が万物を生み育て、天に従って時に順じ、その性質が温順であることを示す。「先に迷い、後に得る」ことで、坤が乾に従い、乾に付き随うことによって、初めて正しい方向を把握し、正道を守り、吉を得られることを証明している。

四六

本卦と変卦

六親納甲地山謙六親納甲雷山小過
兄弟Gui You 癸酉▄▄           ▄▄父母Geng Xu 庚戌▄▄           ▄▄
子孫Gui Hai 癸亥▄▄           ▄▄  世兄弟Geng Shen 庚申▄▄           ▄▄
父母Gui Chou 癸丑▄▄           ▄▄  × →官鬼Geng Wu 庚午▄▄▄▄▄▄▄  世
兄弟Bing Shen 丙申▄▄▄▄▄▄▄兄弟Bing Shen 丙申▄▄▄▄▄▄▄
官鬼Bing Wu 丙午▄▄           ▄▄  応官鬼Bing Wu 丙午▄▄           ▄▄
父母Bing Chen 丙辰▄▄           ▄▄父母Bing Chen 丙辰▄▄           ▄▄  応

爻辞原文

六四
利あらざるなし、謙を撝(ふる)え。

爻辞の現代語訳

六四:利ならざるなし。勇気を持って進み、かつ謙虚で慎み深くあるべきである。『象伝』に言う:利ならざるなし、勇気を持って進み、かつ謙虚で慎み深くあるのは、それによって法に背くことがないからである。

邵雍の解釈

吉。この爻を得る者は、何事も通じる。ただし官職にある者、学者、商人は一歩退いて謙譲を守るべきであり、勢いが盛んすぎると過ちが生じる。

傅佩栄の解釈

  • 時運: ちょうど好運の時期にあり、諸事すべて吉である。
  • 財運: 利益は非常に多いが、少しの余地を残しておくのがよい。
  • 家宅: 謙和をもって付き合えば、自ずと不利なことはない。
  • 健康: 大いに気分転換をすれば、自ずと全快する。

高島吞象の解釈

  • 時運: 現在はちょうど好運の時期にあり、万事吉である。
  • 商業: 指示に従えば利益を得られないことはない。商売は少しの余地や逃げ道を余すのが良い。
  • 家宅: 家族全員が謙和をもって事にあたれば、事ごとに吉となる。
  • 戦争: 思い通りに指揮を執り、必ず大勝利を収める。
  • 病気: 発散させる薬を用いると吉である。
  • 妊娠: 女児が生まれる。

変卦原文

小過は、亨(とお)る。貞(ただ)しきに利あり。小事(しょうじ)に可(か)なるも大事に可ならず。飛鳥(ひちょう)これが音(ね)を遺(のこ)す。上(のぼ)るに宜(よろ)しからず下(くだ)るに宜(よろ)し。大いに吉。
その信ある者は必ずこれを行なう。故にこれを受くるに小過(しょうか)をもってす。

変卦の現代語訳

小過の卦。亨る、これは吉なる貞卜なり。ただし小事に宜しく、大事に宜しからず。飛鳥の空を過ぐるが如く、鳴き声は耳辺に留まる。人々に警告す:高きに登れば必ず険に遭い、下るに行けば則ち吉なり。《象辞》に曰く:本卦の下卦は艮、艮は山;上卦は震、震は雷。山上に雷あるは小過の卦象なり。君子はこの卦象を観て天雷を畏れ、過失あるを敢えてせず。ゆえに行事は恭謙に過ぎず、喪に居るは哀傷に過ぎず、用度は節倹に過ぎず、ただ適中を得るのみ。

邵雍の解釈

陰順にして陽困しみ、柔軟に事を用いる。謹んで自らを持し、急進するは宜しからず。凶:この卦を得る者は、諸事不利にして小事を行うに宜しく、大事を成すに宜しからず。さらに自身の過失により是非の争訟を招くを防ぐべし。

伝統的解卦

この卦は異卦(下艮上震)が相重なる。艮は山、震は雷、山を過ぎて雷が鳴る、畏れざるべからず。陽を大とし、陰を小とす。卦外の四陰が中二陽を超えているため「小過」と称し、小なるものが過ぎることあり。

五六

本卦と変卦

六親納甲地山謙六親納甲水山蹇
兄弟Gui You 癸酉▄▄           ▄▄子孫Wu Zi 戊子▄▄           ▄▄
子孫Gui Hai 癸亥▄▄           ▄▄  世 × →父母Wu Xu 戊戌▄▄▄▄▄▄▄
父母Gui Chou 癸丑▄▄           ▄▄兄弟Wu Shen 戊申▄▄           ▄▄  世
兄弟Bing Shen 丙申▄▄▄▄▄▄▄兄弟Bing Shen 丙申▄▄▄▄▄▄▄
官鬼Bing Wu 丙午▄▄           ▄▄  応官鬼Bing Wu 丙午▄▄           ▄▄
父母Bing Chen 丙辰▄▄           ▄▄父母Bing Chen 丙辰▄▄           ▄▄  応

爻辞原文

六五
富まず、その鄰(となり)と以(とも)にす。用(もっ)て侵伐(しんばつ)するに利あり。利あらざるなし。

爻辞の現代語訳

六五:貧困は敵国の侵略によるものであり、これを討伐すべきである。利ならざるなし。『象伝』に言う:この爻を得て征伐に行くのは利がある。王命に従わない者を征討するからである。

邵雍の解釈

平。この爻を得る者は、貴人の助けを得て事を成し、利益を得る。しかし、災いが生じたり他人と争いになったりするのを防ぐ必要がある。官職にある者は文武を兼備し、進取に利がある。学問をする者は科挙合格の機会がある。

傅佩栄の解釈

  • 時運: 気を引き締めて自強すべきであり、決して甘やかすべきではない。
  • 財運: 他人に利益を分配されるのを防ぎ、さらなる紛争が生じるのを防ぐべきである。
  • 家宅: 近隣を選んで住み、互いに助け合う。近隣との縁談がまとまる。
  • 健康: 熱を冷まし、火気を去る。

高島吞象の解釈

  • 時運: 現在は正運にあるが、時に食い違いが生じることがある。自ら奮起すべきであり、一味に甘やかすべきではない。
  • 商業: 得られる利益が他人に奪われ、紛争が生じるのを防ぐべきである。
  • 家宅: 良い近隣を選んで住むことで、自然と互いに助け合う関係が得られる。
  • 婚姻: 近隣の娘との縁談があり、大吉である。
  • 病気: 熱を冷まし炎症を抑える剤を用いると吉である。
  • 訴訟: 隣人を証人として立てるのが良く、それによって理が通る。
  • 遺失物: 隣家にこれを求めれば、得られる。

変卦原文

蹇は、西南に利あり、東北に利あらず。大人(たいじん)を見るに利あり、貞(ただ)しくして吉。
睽(けい)とは乖(そむ)くなり。乖(そむ)けば必ず難あり。故にこれを受くるに蹇(けん)をもってす。

変卦の現代語訳

蹇卦。これに卜して出会えば、西南に行くに利あり、東北に行くに利あらず。貴族王公に見(まみ)ゆるに利あり、吉祥の兆しを得る。『象辞』に言う:上卦は坎、坎は水なり;下卦は艮、艮は山なり。山石は険しく、水流は曲折する、これが蹇卦の卦象である。君子はこの卦象を観て、道を行うことの難しさを悟り、それによって自らを反省し、徳行を修める。

邵雍の解釈

足取りが難しく、艱難辛苦す。進退極まり、容認して時を待つ。凶:この卦を得る者は、心身ともに憂い苦しみ、一歩を進めるのも困難である。正道を守るべきであり、妄動してはならない。危険な場所に立ち入る者は災難に遭う。

伝統的解卦

この卦は異卦(下艮上坎)が重なったものです。坎は水、艮は山を表します。山が高く水が深く、困難が重なり、人生の険路に直面して立ち止まることは、明哲保身であり智慧と言えます。蹇は、歩行が困難であることを意味します。

上六

本卦と変卦

六親納甲地山謙六親納甲艮為山
兄弟Gui You 癸酉▄▄           ▄▄  × →官鬼Bing Yin 丙寅▄▄▄▄▄▄▄  世
子孫Gui Hai 癸亥▄▄           ▄▄  世妻財Bing Zi 丙子▄▄           ▄▄
父母Gui Chou 癸丑▄▄           ▄▄兄弟Bing Xu 丙戌▄▄           ▄▄
兄弟Bing Shen 丙申▄▄▄▄▄▄▄子孫Bing Shen 丙申▄▄▄▄▄▄▄  応
官鬼Bing Wu 丙午▄▄           ▄▄  応父母Bing Wu 丙午▄▄           ▄▄
父母Bing Chen 丙辰▄▄           ▄▄兄弟Bing Chen 丙辰▄▄           ▄▄

爻辞原文

上六
鳴謙(めいけん)す。用(もっ)て師(いくさ)を行(や)り、邑国(ゆうこく)を征するに利あり。

爻辞の現代語訳

上六:明知にして謙譲、兵を出して邑国を征伐すれば自然と勝ちを得る。《象辞》に曰く:明知にして謙譲なるも、なお邑国を感化して志を行わせるに足らず、ゆえに兵を出して邑国を征討してよい。

邵雍の解釈

平。この爻を得る者は、争い訴える煩いがあるが、弁明せずとも自ずから明らかになる。官にある者は徳を修め身を養うべし、進取の望みあり。

傅佩栄の解釈

  • 時運: 大運はすでに過ぎ去り、心意は阻まれる。
  • 財運: 有名無実なり、真面目に整頓すべし。
  • 家宅: 邪祟を防ぎ備えよ。
  • 健康: 心志を調養すべし。

高島吞象の解釈

  • 時運: 盛運はすでに過ぎ、目下は得意の時を見ず。
  • 商業: 有名無実なり、旧業を整頓するに宜し。
  • 家宅: 怪祟ありて時に物音を立てるを防ぐべし、法を用いてこれを鎮圧し治めよ。
  • 病気: 宜しく自ら心志を調養すべし。
  • 妊娠: 女子を生む。

変卦原文

その背に艮(とど)まりて、その身を獲(え)ず。その庭に行きて、その人を見ず。咎なし。
震とは動くなり。物もって動くに終るべからず。これを止(とど)む。故にこれを受くるに艮(ごん)をもってす。

変卦の現代語訳

艮卦。責任を解き、笏を掛けて隠退し、朝廷の列の中にはもはやその姿は見えず、その庭園を探しても見つかりません。その人は遠く飛び去り、自ずから災禍はありません。《象辞》に曰く:本卦は二つの艮卦が重なり、艮は山である。ゆえに艮卦の卦象は高い山が重なり立ち、深遠で穏重であることを示す。君子はこの卦象を観て、これを戒めとし、謀は位を越えず、明哲保身に努める。

邵雍の解釈

留まり阻止され、これ以上進めない。分相応にして貪らず、強求してはならない。小凶:この卦を得る者は、前路が阻まれており、妄進せず、守って好機を待つべきである。

伝統的解卦

この卦は同じ卦(下艮上艮)が重なったものです。艮は山であり、二つの山が重なることは「静止」を象徴します。これは震卦と相反します。高潮の後は必ず低潮が訪れ、物事の相対的な静止段階に入ります。山のように静止し、止まるべき時は止まり、進むべき時は進む。進退、すなわち動と静はどちらも機を失わず、程よく適切に行い、適度なところで止めるべきです。


三・卦例

このサイトの易経占いツールで卦を立て、この卦を実例の中で確認できます。梅花心易小六壬も利用できます。

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