易経 · No.20 · 風地観
風地観(第20卦)の卦辞、爻辞、変卦、伝統的解釈をまとめた易経資料。
本卦
| 六親 | 納甲 | 風地観 |
|---|---|---|
| 妻財 | Xin Mao 辛卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 官鬼 | Xin Si 辛巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 父母 | Xin Wei 辛未 | ▄▄ ▄▄ 世 |
| 妻財 | Yi Mao 乙卯 | ▄▄ ▄▄ |
| 官鬼 | Yi Si 乙巳 | ▄▄ ▄▄ |
| 父母 | Yi Wei 乙未 | ▄▄ ▄▄ 応 |
本卦原文
観は、盥(かん)して薦せず、孚(まこと)あって顒若(ぎょうじゃく)たり。
臨とは大なり。物大にして然る後に観(み)るべし。故にこれを受くるに観(かん)をもってす。
本卦の現代語訳
観卦。祭祀において神を降ろすために酒を注ぐも、生贄を捧げず。祭祀に用いる捕虜の頭部が腫れ、供物と成し得ざるがためなり。『象伝』に曰く、本卦の上卦は巽にして風、下卦は坤にして地、風の地を行き万物を吹き撫でるは、これ観の卦象なり。先王はこの卦象を観て八方に周流する風に法り、もって邦国を巡視し、民情を観察し、教化を推し進めたり。
邵雍の解釈
下を以て上を観、周遊して観覧す。心を平らかにし気を通わせ、持場を堅守すべし。小凶:この卦を得る者は、変化の中に身を置き、心神安らかならず。宜しく細部まで観察し、機を待ちて行動すべく、決して妄進することなかれ。
傅佩栄の解釈
- 時運: 外に出て遊覧すべく、閑居するは宜しからず。
- 財運: 洋貨の販売は、リスクを警戒すべきである。
- 家宅: 神仏を供養する。
- 健康: 風湿(神経痛・リウマチ)の症状、運動で養生すべし。
高島吞象の解釈
- 時運: 現在はまさに振興して為す大いにある時であり、外に出て広く見聞を広めるのが良く、門を閉じて静守するのは良くない。
- 商業: 洋貨の運送販売は、リスクを警戒する必要がある。
- 家宅: 家の中に古くからの神仏の供養があるか、宗教に帰依している家、あるいは家主が私塾を開いて弟子を教えている。
- 戦争: 風雷が激しく吹き荒れる勢いがあり、土地を略得し、民衆を獲得できる。吉。
- 病気: 風湿(神経痛・リウマチ)の症である。動き回るのが良く、血の巡りが調えば風は自然と収まる。
- 旅行: 遠遊は吉、布教や伝道はさらに良い。
- 訴訟: 公平に解決し妥結する。
- 妊娠: 男児が生まれる。
- 天候: 風が吹けばすぐに晴れる。
- 遺失物: 初めは地上にあり、風に吹かれて遠くへ行った。あまねく捜せば、見つけることができる。
伝統的解卦
この卦は異卦(下坤上巽)が重なり、風が地の上を行くもので、徳教があまねく施されることを象る。観卦と臨卦は互いに綜卦であり、交互に用いられる。上に立つ者は道義をもって天下を観、下にいる者は敬仰して上を仰ぎ見、人心は順服して従う。
- 大象: 風が坤の地の上を運行し、周遊して観覧する意味を象る。陰が伸びて陽が消退し、正道が衰微して、万物が進みにくい。
- 運勢: 変化の中に身を置くときは、細部までよく観察すべきである。心身に苦悩があり、また外部からの誘惑を防ぐこと。
- 事業: 事業にすでに不順の兆しが現れている。必ず謙虚かつ慎重に、遠い将来を見据え、特に短期的な行為を忌み、心を広く持ち、人間関係を良好にして他者と団結することに注意し、軽率に行動してはならない。必要な時は徳行の高い人を頼り、再度の発展を図るのがよい。
- 商売: 市場の情勢は不安定で、まさに変動の中にある。慎重に行動し、常に動向を観察し、長期的な視点から計画を立て、撤退の準備をしておくべきである。
- 名声: 己を知る賢明さを貴び、虚心に他者へ教えを求め、身の処し方を正すこと。特に自己満足に陥ってはならず、さらに中正を守り、遠大な理想を打ち立て、個人の追い求める目標を見失わず、正道から外れないようにすること。
- 婚姻: 順調にいかない。双方は試練に耐え、長期的な視点に立つべきである。そうすれば理想的な結果が得られる。
- 判断: 組織力があり、責任ある役職に就くのに適しているが、人生の旅路は紆余曲折が多い。自己の予見力と観察力を養うことに努め、実務は必ず公正かつ客観的に行い、人心の動向に注意し、他者を思いやること。特に小人の道や近視眼的な行為に陥ってはならない。決断力を持つべきであり、盲従してはならない。必要な時は戦略的に他を頼るのもよい。
二・爻辞
初六
本卦と変卦
| 六親 | 納甲 | 風地観 | 六親 | 納甲 | 風雷益 |
|---|---|---|---|---|---|
| 妻財 | Xin Mao 辛卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 兄弟 | Xin Mao 辛卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ 応 |
| 官鬼 | Xin Si 辛巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 子孫 | Xin Si 辛巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 父母 | Xin Wei 辛未 | ▄▄ ▄▄ 世 | 妻財 | Xin Wei 辛未 | ▄▄ ▄▄ |
| 妻財 | Yi Mao 乙卯 | ▄▄ ▄▄ | 妻財 | Geng Chen 庚辰 | ▄▄ ▄▄ 世 |
| 官鬼 | Yi Si 乙巳 | ▄▄ ▄▄ | 兄弟 | Geng Yin 庚寅 | ▄▄ ▄▄ |
| 父母 | Yi Wei 乙未 | ▄▄ ▄▄ 応 × → | 父母 | Geng Zi 庚子 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
爻辞原文
初六
童(どう)観す。小人は咎(とが)なし。君子は吝(りん)。
爻辞の現代語訳
初六:愚かで近視眼的である。一般の庶民にとってはさほど大きな支障はないが、政治的責任を負う君子にとっては、大過を犯すことになる。『象伝』に言う:初六の爻辞にある「愚かで近視眼的」というのは、これこそ小人たちの思想的特徴である。
邵雍の解釈
凶。この爻を得た者は、小人を警戒すべきである。諸事に困難があり、策に溺れて墓穴を掘る。官職にある者は危機があり、進取はよろしくない。
傅佩栄の解釈
- 時運: 初期の運気はまだ良くないが、大きな支障はない。
- 財運: 表舞台に立つのは避け、小規模にとどめるのが良い。
- 家宅: 使用人に注意せよ。自由な婚姻を結ぶ。
- 健康: 子供は無事だが、大人は不利である。
高島吞象の解釈
- 時運: 初期の運気は良くないが、幸いにして大きな支障はない。
- 商業: 初めて立場に就くときは、小さくまとめるのが宜しく、咎なし。
- 家宅: 使用人による盗難の患いに注意せよ。
- 戦争: 小勝利の後に大敗するのを防げ。
- 病気: 小人には差し支えないが、大人には不利である。
- 旅人: 身近なところにとどまるのが宜しく、咎なし。
- 妊娠: 女の子が生まれる。
- 婚姻: 幼なじみとの婚姻は吉。
- 遺失物: 幼子に見捨てられるのを防げ。
変卦原文
益は、往くところあるに利あり。大川(たいせん)を渉(わた)るに利あり。
損して已(や)まざれば必ず益(ま)す。故にこれを受くるに益(えき)をもってす。
変卦の現代語訳
益卦。これを得るは、往くところあるに利あり、大川を渡るに利あり。《象辞》に曰く:本卦は上卦が巽にして巽は風、下卦が震にして震は雷。風雷激荡するは益の卦象なり。君子はこの卦象を観て、風雷の威力に畏れおののき、もって善を見ればすなわちこれに従い、過ちあればすなわちこれを改む。
邵雍の解釈
上を損して下を益し、奮発して為すあり。進取して名を成し、商賈は利を得る。小吉:この卦を得る者は、まさに好運に当たり、奮発して進図し、人の助けを得て名利を獲得す。
伝統的解卦
この卦は異卦(下震上巽)が重なる。巽は風、震は雷。風雷激荡し、その勢いはますます強く、雷はますます響き、風と雷は相助けて互いに長じ、交々相助益す。この卦は損卦と相反する。これは上を損して下を益するものであり、後者は下を損して上を益するものである。二卦は損益の原則を解き明かしている。
二六
本卦と変卦
| 六親 | 納甲 | 風地観 | 六親 | 納甲 | 風水渙 |
|---|---|---|---|---|---|
| 妻財 | Xin Mao 辛卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 父母 | Xin Mao 辛卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 官鬼 | Xin Si 辛巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 兄弟 | Xin Si 辛巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ 世 |
| 父母 | Xin Wei 辛未 | ▄▄ ▄▄ 世 | 子孫 | Xin Wei 辛未 | ▄▄ ▄▄ |
| 妻財 | Yi Mao 乙卯 | ▄▄ ▄▄ | 兄弟 | Wu Wu 戊午 | ▄▄ ▄▄ |
| 官鬼 | Yi Si 乙巳 | ▄▄ ▄▄ × → | 子孫 | Wu Chen 戊辰 | ▄▄▄▄▄▄▄ 応 |
| 父母 | Yi Wei 乙未 | ▄▄ ▄▄ 応 | 父母 | Wu Yin 戊寅 | ▄▄ ▄▄ |
爻辞原文
六二
闚(き)観す。女貞(じょてい)に利あり。
爻辞の現代語訳
六二:狭い視野にとらわれる。これは女性にとっては貞しい吉兆である。『象伝』に言う:女性が男性をのぞき見るのは、たとえ操が正しくとも、見苦しい行為である。
邵雍の解釈
平。この爻を得た者は、家にいれば意に満たず、外出して事を謀れば好転する。喜びと憂いがあり、あるいは婦人によって揉め事が起きる。おおむね動くのが宜しく、静観するのは良くない。この爻は女性には喜び、男性には悲しみとなる。
傅佩栄の解釈
- 時運: 退いて守るのが最も良く、女性に有利である。
- 財運: 養蚕業は有利。その他はすべてよろしくない。
- 家宅: 婦人が家を切り盛りする。
- 健康: 陰寒の病であるが、治癒する。
高島吞象の解釈
- 時運: 目下の運気は良くないため、現状維持に徹するべきである。もし女性がこれを占えば、大いに利がある。
- 商業: 養蚕業は大いに利があるが、その他は良くない。
- 家宅: 必ず婦人が家を切り盛りし、利がある。
- 病気: 陰寒の病であるが、害はない。
- 旅行: 家族を連れて行くべきである。旅人であれば、必ず家族を伴って帰る。
- 妊娠: 女の子が生まれる。
- 遺失物: 恐らく門の隙間から覗き見てこれを得る。
変卦原文
渙(かん)は、亨(とお)る。王有廟(ゆうびょう)に仮(いた)る。大川(たいせん)を渉(わた)るに利あり。貞(ただ)しきに利あり。
兌とは説ぶなり。説びて後にこれを散らす。故にこれを受くるに渙(かん)をもってす。
変卦の現代語訳
渙卦。亨(通)る。王、宗廟に仮(いた)り、災いを祓い福を祈るためである。大川を渡るに利あり。これは吉なる貞卜である。『象辞』に曰く、本卦の上卦は巽(風)、下卦は坎(水)である。風が水の上を行くのが、渙の卦象である。先王はこの卦象を観て、天帝を祭り、宗廟を建て、天を尊び祖先に孝を尽くす「徳教」を推し進めた。
邵雍の解釈
離散や解消、災害の霧散。機に乗じて変化を観、威を養い鋭気を蓄える。小吉:この卦を得る者は、初めは順調にいかないが、最終的には困難を脱する。万事において慎重であれば百事亨る。我が儘や放縦は忌むべきである。
伝統的解卦
この卦は異卦(下が坎、上が巽)が重なり合う。風が水の上を行き、波を立てて四方に溢れ流れる。渙は、水が流れ散る意味。組織や人心の弛緩・散乱を象徴し、積極的な手段と方法によって克服し、弊害を打破して、危機を安泰へと変えなければならない。
三六
本卦と変卦
| 六親 | 納甲 | 風地観 | 六親 | 納甲 | 風山漸 |
|---|---|---|---|---|---|
| 妻財 | Xin Mao 辛卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 官鬼 | Xin Mao 辛卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ 応 |
| 官鬼 | Xin Si 辛巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 父母 | Xin Si 辛巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 父母 | Xin Wei 辛未 | ▄▄ ▄▄ 世 | 兄弟 | Xin Wei 辛未 | ▄▄ ▄▄ |
| 妻財 | Yi Mao 乙卯 | ▄▄ ▄▄ × → | 子孫 | Bing Shen 丙申 | ▄▄▄▄▄▄▄ 世 |
| 官鬼 | Yi Si 乙巳 | ▄▄ ▄▄ | 父母 | Bing Wu 丙午 | ▄▄ ▄▄ |
| 父母 | Yi Wei 乙未 | ▄▄ ▄▄ 応 | 兄弟 | Bing Chen 丙辰 | ▄▄ ▄▄ |
爻辞原文
六三
我が生を観て進退す。
爻辞の現代語訳
六三:親族の思想動向を観察し、それによって政治的施策を決定する。『象伝』に言う:親族の思想動向を観察し、それによって政治的施策を決定することこそ、人材登用と行政の正道を見失わないことである。
邵雍の解釈
平。この爻を得た者は、心が定まらず二心を持ちやすい。慎重に行動し、困難を知って退くべきである。官職にある者は進退が定まらない。
傅佩栄の解釈
- 時運: 徳と力をわきまえ、少し落ち着いて軽挙妄動を慎むべきである。
- 財運: 仕入れてはすぐに売るようにすれば、損失を出すことはない。
- 家宅: 古い負債を守る。
- 健康: 安心して静養すれば、平穏を保つことができる。
高島吞象の解釈
- 時運: 目下の運気は平々凡々である。徳と力をわきまえ、妄動しなければ、得るものはなくとも失うものもない。
- 商業: 慎重に見極め、仕入れてはすぐに売り、時期を見て値付けすれば、決して損失はない。
- 家宅: 古い住居にとどまるのが宜しく、移転はよろしくない。
- 戦争: 軍情を審察し、臨機応変に対応すれば、決して敗れることはない。
- 旅人: 帰郷の決意が揺らぎ、迷っている。
- 妊娠: 女児が生まれる。
- 病気: 心を休めて養生するのが良く、そうすれば憂いはない。
- 遺失物: すぐに得られる。
変卦原文
漸は、女(じょ)帰(とつ)ぐに吉。貞(ただ)しきに利あり。
艮(ごん)とは止まるなり。物もって止まるに終るべからず。故にこれを受くるに漸(ぜん)をもってす。
変卦の現代語訳
漸卦。女の嫁入りに良し、これは慶事である。吉兆の占いである。『象辞』に言う:本卦の下卦は艮であり、艮は山を表す。上卦は巽であり、巽は木を表す。山の上に木が植えられ、絶えず成長していくのが漸卦の卦象である。君子はこの卦象を観て、山が林を育てることに倣い、賢徳をもって自らを処し、風俗を改善するという社会的な責任を担うのである。
邵雍の解釈
順序を追って徐々に進み、小を積んで大と成す。漸進すれば利あり、性急になれば敗れる。小吉:この卦を得た者は、運気が徐々に開ける。万事において順序を追って進むのが良く、そうすれば成就する。急進は避けるべきで、気が焦ると失敗する。
伝統的解卦
この卦は異卦(下艮上巽)が重なったものである。艮は山、巽は木である。山の上に木があり、徐々に成長することで、山もそれに伴って高くなっていく。これは徐々に進歩していく過程であるため「漸」と名付けられた。漸とは進むことであり、急ぐことなく徐々に前進することである。
四六
本卦と変卦
| 六親 | 納甲 | 風地観 | 六親 | 納甲 | 天地否 |
|---|---|---|---|---|---|
| 妻財 | Xin Mao 辛卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 父母 | Ren Xu 壬戌 | ▄▄▄▄▄▄▄ 応 |
| 官鬼 | Xin Si 辛巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 兄弟 | Ren Shen 壬申 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 父母 | Xin Wei 辛未 | ▄▄ ▄▄ 世 × → | 官鬼 | Ren Wu 壬午 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 妻財 | Yi Mao 乙卯 | ▄▄ ▄▄ | 妻財 | Yi Mao 乙卯 | ▄▄ ▄▄ 世 |
| 官鬼 | Yi Si 乙巳 | ▄▄ ▄▄ | 官鬼 | Yi Si 乙巳 | ▄▄ ▄▄ |
| 父母 | Yi Wei 乙未 | ▄▄ ▄▄ 応 | 父母 | Yi Wei 乙未 | ▄▄ ▄▄ |
爻辞原文
六四
国の光を観る。用(もっ)て王に賓(ひん)たるに利あり。
爻辞の現代語訳
六四:国の政績や風俗の輝かしい表れを観察する。この爻を得れば、君主に謁見するのに利がある。『象伝』に言う:国の政績や風俗の輝かしい表れを観察するとは、訪ねてくる者が国賓となることである。
邵雍の解釈
平。この爻を得る者は、外に出て事を図り、広く他人と交わるのが有利である。官職にある者は、閑職や清高な地位に就く。
傅佩栄の解釈
- 時運: まさに盛運にあり、名声は利益に勝る。
- 財運: 国際貿易は、利益も名誉も得られて有利である。
- 家宅: 慶事が門に臨む。
- 健康: 細心の注意を払うこと。
高島吞象の解釈
- 時運: 現在は盛運にあり、利を求めても良く、名を求めればなお良い。
- 商業: 海外へ輸出・輸送するのが良く、利益を得るだけでなく、名声も得られる。
- 家宅: 慶事が門に臨み、郷里に誉れをもたらす兆し。
- 戦争: 必ず大勝利を収め、功績を論じて恩賞にあずかり、歴史に名を残す。
- 病気: 不利である。
- 旅人: 帰らない。
- 妊娠: 男児が生まれる。しかも高貴な身分となる兆し。
- 訴訟: 率直に行えば得られる。
変卦原文
否の人にあらざる、君子の貞(てい)に利あらず。大往き小来(きた)る。
泰とは通ずるなり。物はもって終に通ずべからず。故にこれを受くるに否(ひ)をもってす。
変卦の現代語訳
否卦。小人に隔てられ、これは君子にとって不利な占いで、事業も盛んから衰へと向かう。『象辞』に言う:天地が隔たって交わらず、万物が閉塞して通じないのが、否卦の象である。君子はこの卦象を観て、国家の政治が閉塞している時には、隠居して仕官せず、倹約を尊んで災難を避け、禄利を栄誉とすべきではないと考える。
邵雍の解釈
大往き小来たる、閉塞して通じず。否極まれば泰来たる、徳を修めて難を避く。凶:この卦を得るは、万物閉塞の象、上下和合せず、諸事順調にいかず。何事も耐え忍ぶべきであり、時運が好転するのを待って行動を起こすべきである。
伝統的解卦
この卦は異卦(下坤上乾)が重なり、その構造は泰卦と反対である。陽気が上昇し、陰気が下降して、天地が交わらず、万物が通じない。これらは互いに「綜卦」であり、泰が極まれば否となり、否が極まれば泰が来たるという、互いに因果となることを示している。
五九
本卦と変卦
| 六親 | 納甲 | 風地観 | 六親 | 納甲 | 山地剥 |
|---|---|---|---|---|---|
| 妻財 | Xin Mao 辛卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 妻財 | Bing Yin 丙寅 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 官鬼 | Xin Si 辛巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ ○ → | 子孫 | Bing Zi 丙子 | ▄▄ ▄▄ 世 |
| 父母 | Xin Wei 辛未 | ▄▄ ▄▄ 世 | 父母 | Bing Xu 丙戌 | ▄▄ ▄▄ |
| 妻財 | Yi Mao 乙卯 | ▄▄ ▄▄ | 妻財 | Yi Mao 乙卯 | ▄▄ ▄▄ |
| 官鬼 | Yi Si 乙巳 | ▄▄ ▄▄ | 官鬼 | Yi Si 乙巳 | ▄▄ ▄▄ 応 |
| 父母 | Yi Wei 乙未 | ▄▄ ▄▄ 応 | 父母 | Yi Wei 乙未 | ▄▄ ▄▄ |
爻辞原文
九五
我が生を観る。君子なるときは咎(とが)なし。
爻辞の現代語訳
九五:親族の意向をよく観察すれば、君子は過ちを免れる。『象伝』に言う:親族の意向を観察するとは、天下万民の意向を観察することである。
邵雍の解釈
吉。この爻を得る者は、時運が巡ってきて豊かな利益を得る。婦人にとっては懐妊の喜びがあり、重病の者は生命の憂いがある。官職にある者は、自身の優れた官徳によって爵位や俸禄が上がる。
傅佩栄の解釈
- 時運: 正しい道を進めば、どこに行っても不利なことはない。
- 財運: 自分が決断すれば、必ず利益を得られる。
- 家宅: 自分が家を建てることになる。
- 健康: 平安で障りはない。
高島吞象の解釈
- 時運: 現在の運勢は正道を得ており、正しい道を進めば、どこに行っても不利なことはない。
- 商業: 自分がしっかりと決断を下して売買や輸送を行えば、不利なことはない。
- 家宅: この邸宅は自分が建てるべきものであり、君子が住めば大吉である。
- 戦争: 己の陣営をよく観察すべきである。いわゆる己を知ることで、初めて彼を知ることができる。大勝を得られる。
- 病気: 天命は天にあり、咎なし。
- 旅人: すぐに戻る。
- 遺失物: まだ身近にあり、失われてはいない。
- 妊娠: 貴子が生まれる。
変卦原文
剥は、往くところあるに利あらず。
賁とは飾るなり。飾りを致して然る後に亨(とお)れば尽く。故にこれを受くるに剥(はく)をもってす。
変卦の現代語訳
剥の卦。往くところあれば不利なり。『象辞』に曰く:本卦は上卦が艮(山)、下卦が坤(地)であり、山が地の上にあって風雨に侵食される、これが剥の卦の象(かたち)である。君子はこの卦象を観て、山石の剥落や岩角の崩壊を戒めとし、それによって民心を厚く結びつけ、人民を安居楽業させる。
邵雍の解釈
剥削蝕爛、災情の憂いあり。進取は成し難く、時に順じて止まるべし。凶:この卦を得る者は、時運が振るわず、損失が多く、前進に阻害あり。時に順じて止まり、本分を守って自重するのがよい。
伝統的解卦
この卦は異卦(下坤上艮)が重なったものである。五つの陰が下にあり、一つの陽が上にある。陰が盛んで陽が孤立している。高山が地に附いている。二者ともに剥落の象であるため、「剥の卦」とする。この卦は陰が盛んで陽が衰えており、小人が勢力を得て君子が困窮し、事業が崩壊することを例えている。
上九
本卦と変卦
| 六親 | 納甲 | 風地観 | 六親 | 納甲 | 水地比 |
|---|---|---|---|---|---|
| 妻財 | Xin Mao 辛卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ ○ → | 妻財 | Wu Zi 戊子 | ▄▄ ▄▄ 応 |
| 官鬼 | Xin Si 辛巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 兄弟 | Wu Xu 戊戌 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 父母 | Xin Wei 辛未 | ▄▄ ▄▄ 世 | 子孫 | Wu Shen 戊申 | ▄▄ ▄▄ |
| 妻財 | Yi Mao 乙卯 | ▄▄ ▄▄ | 官鬼 | Yi Mao 乙卯 | ▄▄ ▄▄ 世 |
| 官鬼 | Yi Si 乙巳 | ▄▄ ▄▄ | 父母 | Yi Si 乙巳 | ▄▄ ▄▄ |
| 父母 | Yi Wei 乙未 | ▄▄ ▄▄ 応 | 兄弟 | Yi Wei 乙未 | ▄▄ ▄▄ |
爻辞原文
上九
その生を観る。君子なるときは咎(とが)なし。
爻辞の現代語訳
上九:他の部族の意向を観察すれば、君子は過ちを免れる。『象伝』に言う:他の部族の意向を観察するのは、まだ状況を完全には把握しておらず、心が落ち着かず、決断が下しにくいためである。
邵雍の解釈
平。この爻を得る者は、運勢が滞り、心にあっても力及ばずという状態。妊婦は出産に利があり、長患いの者は全快する。官職にある者は退いて守りを固め、徳を修めて養生するのが良い。
傅佩栄の解釈
- 時運: 盛運はすでに過ぎたが、自省すれば障りはない。
- 財運: 仕入れて保管しておけば、利益を得る見込みがある。
- 家宅: 古い家が繫栄する。
- 健康: 余命は幾ばくもない。
高島吞象の解釈
- 時運: 盛運はすでに過ぎたが、我が身を振り返って自省すれば、過失にはならない。
- 商業: この種の商品はまもなく売り切れるため、自分が価格を決めれば、自然と利益を得られる。
- 家宅: これは古い屋敷の地であり、繁栄して利益があり、咎なし。
- 戦争: 軍事は間もなく終わり、すぐに凱旋できる。
- 病気: 命は長くない。
- 訴訟: 即結。
- 妊娠: 男児誕生。
変卦原文
比は吉。原筮(げんぜい)するに元永(げんえい)貞(てい)にして、咎(とが)なし。寧(やす)からざるものまさに来る。後夫(こうふ)は凶。
師とは衆なり。衆なれば必ず比(した)しむところあり。故にこれを受くるに比(ひ)をもってす。
変卦の現代語訳
比の卦。吉利。同時に再び卜筮するも、なお大吉大利なり。長期の吉凶を卜問するに、また災禍なし。臣服せざる邦国も来朝し、遅れて来る者は難あり。《象辞》に曰く:下卦は坤、上卦は坎、坤は地、坎は水、地に水有るは比なり。先王はこの卦象を観て、水の地に附し、地の江河を納むるに法(のっと)り、万国を封建し、諸侯に親しむ。
邵雍の解釈
水が地の上を行き、親比して和楽す。人情は親しみ順(したが)い、百事憂いなし。吉:この卦を得る者は、朋友の助け、衆人の力を得て、事を謀りて成るを得、栄顕の極みに達す。
伝統的解卦
この卦は異卦(下坤上坎)が重なり、坤は地、坎は水。水は大地に附し、地は河海を納め、相互に依存して親密無間なり。この卦は師卦と完全に相反し、互いに綜卦となる。相親しみ相助け、寛大無私にして精誠団結するの道理を明らかにする。
三・卦例
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