易経 · No.42 · 風雷益
風雷益(第42卦)の卦辞、爻辞、変卦、伝統的解釈をまとめた易経資料。
本卦
| 六親 | 納甲 | 風雷益 |
|---|---|---|
| 兄弟 | Xin Mao 辛卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ 応 |
| 子孫 | Xin Si 辛巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 妻財 | Xin Wei 辛未 | ▄▄ ▄▄ |
| 妻財 | Geng Chen 庚辰 | ▄▄ ▄▄ 世 |
| 兄弟 | Geng Yin 庚寅 | ▄▄ ▄▄ |
| 父母 | Geng Zi 庚子 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
本卦原文
益は、往くところあるに利あり。大川(たいせん)を渉(わた)るに利あり。
損して已(や)まざれば必ず益(ま)す。故にこれを受くるに益(えき)をもってす。
本卦の現代語訳
益卦。これを得るは、往くところあるに利あり、大川を渡るに利あり。《象辞》に曰く:本卦は上卦が巽にして巽は風、下卦が震にして震は雷。風雷激荡するは益の卦象なり。君子はこの卦象を観て、風雷の威力に畏れおののき、もって善を見ればすなわちこれに従い、過ちあればすなわちこれを改む。
邵雍の解釈
上を損して下を益し、奮発して為すあり。進取して名を成し、商賈は利を得る。小吉:この卦を得る者は、まさに好運に当たり、奮発して進図し、人の助けを得て名利を獲得す。
傅佩栄の解釈
- 時運: 得意の時、旧を改めて新に換える。
- 財運: 貿易は速やかに行うべきで、然る後に利益あり。
- 家宅: 風雷に注意せよ。婚姻は好合す。
- 健康: 肝火が太盛なり。
高島吞象の解釈
- 時運: 迅雷烈風、まさに運途振作の際。旧を改め新に換えるは、この時にあり。
- 戦争: 電は風を追い行く、まさに一鼓して平らぐべし。
- 商業: 利あれば貿易し、無ければ改めて售(う)る。宜しく迅速にすべく、遅緩は宜しからず。
- 功名: 風雷合して《益》、大いに志を得るなり。
- 病気: これ肝木太盛の症なり。治療は陽を損して陰を扶(たす)くべし。
- 婚姻: 《震》は男、《巽》は女、天然の配合なり。
- 家宅: この宅は雷撃や風摧の患いあるを防ぐべし。完全な者は宜しく修葺しこれを改作すべく、朽ちた者は宜しくこれを改作すべし。
- 訴訟: 身を振り返り自省すれば、怒りは息(や)み気は平らぎ、訴訟は自ずから止む。
- 遺失物: すでに遷改変易しており、再び得ることはできない。
- 妊娠: 単月は男子、双月は女子。
伝統的解卦
この卦は異卦(下震上巽)が重なる。巽は風、震は雷。風雷激荡し、その勢いはますます強く、雷はますます響き、風と雷は相助けて互いに長じ、交々相助益す。この卦は損卦と相反する。これは上を損して下を益するものであり、後者は下を損して上を益するものである。二卦は損益の原則を解き明かしている。
- 大象: 強風に速雷が配され、声威が増長する象(かたち)。長男に長女が配され、夫婦合体して子孫が繁栄する象。
- 運勢: 現在、吉運に恵まれており、貴人の助けを得て成功を収めることができます。人々に恵みを施すのが良く、施しは受けるよりも福をもたらします。
- 事業: 大胆に投資し、他人の事業を勇敢に支持すれば、必ず相乗効果が得られます。勇敢に前進し、果敢に行動しましょう。心が善良で、純粋、かつ謙虚でありさえすれば、事業は日に日に発展し、前途は計り知れません。人への助けは時宜を得て、急を要する時に行うべきです。事業を開拓し、内部が一致団結して人心が向かい、恒心を樹立すれば、危険や困難を冒すことを恐れる必要はありません。
- 商売: 小利を追い求めず、顧客に利益を譲ることで、かえって厚い利益を得ることができます。貪欲になりすぎるのは禁物です。危険に直面したときは他人に教えを乞い、誠実な援助を求めるべきです。
- 名声: 心から他人に恵みを施せば、自身も必ず誠心誠意の報いを得て、支持を獲得し、事業は必ず成就します。
- 婚姻: 互いに愛し合い、良縁は天によって定められています。
- 判断: 心を開き、進んで人を助けましょう。人間関係が良好で、大勢の支持を得られます。自身に恒心を樹立し、二心を克服することが肝要です。特に自分より優れた人から学び、相手の力を借りて自己を充実させ、発展させましょう。必要な冒険精神を持ちましょう。平素から人に善を施すことで、危険に遭遇しても他人の救助を得られます。
二・爻辞
初九
本卦と変卦
| 六親 | 納甲 | 風雷益 | 六親 | 納甲 | 風地観 |
|---|---|---|---|---|---|
| 兄弟 | Xin Mao 辛卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ 応 | 妻財 | Xin Mao 辛卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 子孫 | Xin Si 辛巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 官鬼 | Xin Si 辛巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 妻財 | Xin Wei 辛未 | ▄▄ ▄▄ | 父母 | Xin Wei 辛未 | ▄▄ ▄▄ 世 |
| 妻財 | Geng Chen 庚辰 | ▄▄ ▄▄ 世 | 妻財 | Yi Mao 乙卯 | ▄▄ ▄▄ |
| 兄弟 | Geng Yin 庚寅 | ▄▄ ▄▄ | 官鬼 | Yi Si 乙巳 | ▄▄ ▄▄ |
| 父母 | Geng Zi 庚子 | ▄▄▄▄▄▄▄ ○ → | 父母 | Yi Wei 乙未 | ▄▄ ▄▄ 応 |
爻辞原文
初九
用(もっ)て大作(たいさく)を為(な)すに利あり。元吉にして、咎(とが)なし。
爻辞の現代語訳
初九:占ってこの爻に遭えば、大々的な土木工事を行うに良く、大吉大利にして災禍はありません。『象伝』に言う:大吉大利にして災禍がないのは、民衆が懸命に働き、工事の進捗を速めたからである。
邵雍の解釈
吉。この爻を得る者は、大事を成すことができ、万事思いのままになります。官職にある者は昇進し、学問をする者は大きな成果を上げます。
傅佩栄の解釈
- 時運: 大いに行うに足り、意にかなわないことはありません。
- 財運: 人を得て計略があり、大いなる利益が前方にあります。
- 家宅: 新居は広々としており、婚姻は大吉です。
- 健康: 健康に懸念はありません。
高島吞象の解釈
- 時運: 好運の始まりであり、大事を行うに良く、意にかなわないことはありません。吉。
- 戦争: 軍隊の初戦で、一戦にして大功を立てることができ、吉にして咎めはありません。
- 商業: 初めての営業であり、資本が厚く経営も大規模であれば、大いなる利益を獲得でき、しかも長久にして咎めはありません。
- 功名: 天下第一(及第)が望め、大吉です。
- 家宅: この宅は新築で、屋宇は広く大きく、大吉にして咎めはありません。
- 婚姻: 大吉です。
- 訴訟: この訴訟は公の大事であり、己の私憤によるものではありません。咎めはありません。
- 旅人: 外で正しく仕事を謀り立業しているが、一時的に未帰還である。
- 妊娠: 女児が生まれる。
変卦原文
観は、盥(かん)して薦せず、孚(まこと)あって顒若(ぎょうじゃく)たり。
臨とは大なり。物大にして然る後に観(み)るべし。故にこれを受くるに観(かん)をもってす。
変卦の現代語訳
観卦。祭祀において神を降ろすために酒を注ぐも、生贄を捧げず。祭祀に用いる捕虜の頭部が腫れ、供物と成し得ざるがためなり。『象伝』に曰く、本卦の上卦は巽にして風、下卦は坤にして地、風の地を行き万物を吹き撫でるは、これ観の卦象なり。先王はこの卦象を観て八方に周流する風に法り、もって邦国を巡視し、民情を観察し、教化を推し進めたり。
邵雍の解釈
下を以て上を観、周遊して観覧す。心を平らかにし気を通わせ、持場を堅守すべし。小凶:この卦を得る者は、変化の中に身を置き、心神安らかならず。宜しく細部まで観察し、機を待ちて行動すべく、決して妄進することなかれ。
伝統的解卦
この卦は異卦(下坤上巽)が重なり、風が地の上を行くもので、徳教があまねく施されることを象る。観卦と臨卦は互いに綜卦であり、交互に用いられる。上に立つ者は道義をもって天下を観、下にいる者は敬仰して上を仰ぎ見、人心は順服して従う。
二六
本卦と変卦
| 六親 | 納甲 | 風雷益 | 六親 | 納甲 | 風沢中孚 |
|---|---|---|---|---|---|
| 兄弟 | Xin Mao 辛卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ 応 | 官鬼 | Xin Mao 辛卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 子孫 | Xin Si 辛巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 父母 | Xin Si 辛巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 妻財 | Xin Wei 辛未 | ▄▄ ▄▄ | 兄弟 | Xin Wei 辛未 | ▄▄ ▄▄ 世 |
| 妻財 | Geng Chen 庚辰 | ▄▄ ▄▄ 世 | 兄弟 | Ding Chou 丁丑 | ▄▄ ▄▄ |
| 兄弟 | Geng Yin 庚寅 | ▄▄ ▄▄ × → | 官鬼 | Ding Mao 丁卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 父母 | Geng Zi 庚子 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 父母 | Ding Si 丁巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ 応 |
爻辞原文
六二
或(あるい)はこれを益(ま)す。十朋(じっぽう)の亀も違(たが)う克(あた)わず。永貞(えいてい)なれば吉なり。王用(もっ)て帝に享(きょう)す、吉。
爻辞の現代語訳
六二:十朋の価値がある大亀を贈られる。その命を拒むことはできない。長く吉なる兆しを占う。君王が天帝を祭り、吉。『象伝』に言う:我らに宝亀を賜うとは、この大宝亀が外から送られてきたことを示している。
邵雍の解釈
吉。この爻を得れば、商人は利益を得て、福分が極めて多い。官吏は仕官の道が順風満帆であり、学問を志す者は進取して名を成す。
傅佩栄の解釈
- 時運: 思いがけない財を得て、さらにそれを守ることができる。
- 財運: 神の助けがあるかの如く、必ず厚い利益を得る。
- 家宅: 安住できる家であり、百年好合(夫婦円満)である。
- 健康: 祈祷すれば治癒する。
高島吞象の解釈
- 時運: 主として思いがけない財を得て、それを世々守り、永く吉である。
- 戦争: 古の者は軍を行進させる前にまず占い、出兵する際には必ず祈った。この爻はいずれも吉であり、その戦いは必ず勝つ。「外より来るなり」とは、外からこれを攻めることができるということである。
- 商業: 貝貨とは貨幣のことである。「十」は数の満ちることであり、「あるいはこれに益す」とは、神の助けがあるのではないかと疑うほどである。営商でこの爻を得れば、必ず厚い利益を得て、永く吉である。
- 功名: 古の者は宰相を命じ賢者を挙げる際、みな占い(枚卜)によった。すでに吉兆を得ており、その栄達は明らかであり、ゆえに「永貞にして吉」と言う。
- 病気: これに祈ればすなわち治癒する。
- 家宅: 二から四までは『坤』であり、『坤』は安であり、土であり、安宅の象がある。『坤』は「永貞に利あり」とするため、「永貞にして吉」と言う。この宅は長く居るに良い。
- 婚姻: 『震』と『巽』は長男と長女であり、鳳の卜(結婚)の兆しであり、古来より吉祥と称され、百年好合であるため、永く吉を得る。
- 妊娠: 男児が生まれる。
変卦原文
中孚(ちゅうふ)は、豚魚(とんぎょ)にして吉なり。大川(たいせん)を渉るに利あり。貞(ただ)しきに利あり。
節してこれを信ず。故にこれを受くるに中孚(ちゅうふ)をもってす。
変卦の現代語訳
中孚卦。豚魚を捧げて祀る。供物は薄くとも誠意があれば吉。大河を渡るに利あり。これは吉なる貞卜である。《象辞》に曰く:本卦は上卦が巽(風)、下卦が兌(澤)であり、澤の上に風があって風が吹き波が湧き起こる。これが中孚の卦象である。君子はこの卦象を観て、風化が国を導くことに感じ入り、徳教を第一とし、それによって訴訟を審議し、軽々しく重刑を科さないようにする。
邵雍の解釈
信にして実あり、誠実にして信用あり。知己の助けを得て、望みは達成される。小吉:この卦を得た者は、正直で誠実な者には吉であり、友人の助けを得て物事を成し遂げられる。邪心を抱く者には凶となる。
伝統的解卦
この卦は異卦(下兌上巽)が重なったものである。孚の本来の意味は「孵」であり、卵が孵化する期日が極めて正確であることから、信(まこと)の意味を持つ。卦の形は外実内虚であり、心の中の誠実さを例えているため中孚卦と呼ばれる。これは処世の根本である。
三六
本卦と変卦
| 六親 | 納甲 | 風雷益 | 六親 | 納甲 | 風火家人 |
|---|---|---|---|---|---|
| 兄弟 | Xin Mao 辛卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ 応 | 兄弟 | Xin Mao 辛卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 子孫 | Xin Si 辛巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 子孫 | Xin Si 辛巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ 応 |
| 妻財 | Xin Wei 辛未 | ▄▄ ▄▄ | 妻財 | Xin Wei 辛未 | ▄▄ ▄▄ |
| 妻財 | Geng Chen 庚辰 | ▄▄ ▄▄ 世 × → | 父母 | Ji Hai 己亥 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 兄弟 | Geng Yin 庚寅 | ▄▄ ▄▄ | 妻財 | Ji Chou 己丑 | ▄▄ ▄▄ 世 |
| 父母 | Geng Zi 庚子 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 兄弟 | Ji Mao 己卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
爻辞原文
六三
これを益(ま)す。凶事(きょうじ)に用(もち)うるに咎(とが)なし。中行(ちゅうこう)に孚(まこと)あり。公に告(つ)ぐるに圭(けい)を用(もっ)てす。
爻辞の現代語訳
六三:武王の崩御により、鬼神を祀る祭物を増やすが、災いはない。武庚が国喪に乗じて乱を起こし、周公が兵を発して征伐し、大勝して捕虜を獲得した。中行は周公に報告し、これによって祭祀を執り行う。『象伝』に言う:喪事があるため、鬼神を祀る祭物を増やすのは、自然の理である。
邵雍の解釈
平。この爻を得れば、常人は利益を得るが、不良の者は大凶であり、官災や禍患が並び至る。官吏は重用され、重職を委ねられる。
傅佩栄の解釈
- 時運: 先には苦しく、後には甘い。信義を講じ、和睦を修める。
- 財運: 富貴を求めんと欲せば、必ず冒険しなければならない。
- 家宅: 凶を転じて吉となす。苦難の中で婚姻が成立する。
- 健康: 驚きはあるが危険はない。
高島吞象の解釈
- 時運: 運路は欠乏することが多いが、普段の行いが誠実であるため、人々はみなこれを信じ、咎なしとできる。
- 戦争: 兵はもとより凶事であり、また危険な地に陥るが、幸いにも諸軍が心を同じくして力を尽くし、大営に走り告げることができ、救われて危険を脱する。咎なし。
- 功名: 先には苦しく後には甘い。先には難しく後には得る。
- 商業: 諺に言う「富を求めんと欲せば、険路を走れ」。
- 家宅: この宅は凶が多いが、ただ中行の徳があれば、凶を転じて吉となすことができる。
- 婚姻: 恐らく喪服の中から親を結ぶ(成婚する)ことになるが、しかし咎なしである。
- 訴訟: 上官に訴える必要があり、それによって確実な返事を得て、訴訟を止める。
- 遺失物: 恐らく訴訟に及ぶ。
- 妊娠: 男児が生まれる。
変卦原文
家人は、女(じょ)の貞(ただ)しきに利あり。
夷とは傷(やぶ)るるなり。外に傷るる者は必ずその家に反(かえ)る。故にこれを受くるに家人(かじん)をもってす。
変卦の現代語訳
家人卦。婦人の事を占うに吉。『象辞』に曰く:本卦は外卦が巽、巽は風。内卦は離、離は火。内が火で外が風であり、風は火の勢いを助け、火は風の威力を増し、互いに補い合うのが家人の卦象である。君子はこの卦象を観て、言動には内容が伴わなければ空虚になり、徳行は不変であってこそ満ち足りるものであると省みる。
邵雍の解釈
人の心は内を向き、家道は興隆する。厳正にして恒常であり、心を移さない。小吉:この卦を得る者は、人と協力して事を起こすのに有利であり、また慶事が多い兆しがある。家庭が和睦すれば、心を一つにして事業を発展させることができる。
伝統的解卦
この卦は異卦(下離上巽)が重なったものである。離は火、巽は風。火は熱気を上昇させて風を起こす。すべての物事は内側を基本とし、それから外へと伸び広がるべきである。内に発して外に形成される。先に家を治めてから天下を治めることを比喩し、家道が正しければ天下は安楽となる。
四六
本卦と変卦
| 六親 | 納甲 | 風雷益 | 六親 | 納甲 | 天雷无妄 |
|---|---|---|---|---|---|
| 兄弟 | Xin Mao 辛卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ 応 | 妻財 | Ren Xu 壬戌 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 子孫 | Xin Si 辛巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 官鬼 | Ren Shen 壬申 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 妻財 | Xin Wei 辛未 | ▄▄ ▄▄ × → | 子孫 | Ren Wu 壬午 | ▄▄▄▄▄▄▄ 世 |
| 妻財 | Geng Chen 庚辰 | ▄▄ ▄▄ 世 | 妻財 | Geng Chen 庚辰 | ▄▄ ▄▄ |
| 兄弟 | Geng Yin 庚寅 | ▄▄ ▄▄ | 兄弟 | Geng Yin 庚寅 | ▄▄ ▄▄ |
| 父母 | Geng Zi 庚子 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 父母 | Geng Zi 庚子 | ▄▄▄▄▄▄▄ 応 |
爻辞原文
六四
中行(ちゅうこう)あれば、公に告げて従われん。用(もっ)て依(よ)ることを為(な)し国を遷(うつ)すに利あり。
爻辞の現代語訳
六四:中行は周公に殷室の遺民を処置することを報告し、周公はこれに従い、順調に殷商の遺民を各封国に分封した。『象伝』に言う:周公が王命に従ったのは、君臣の上下の団結がさらに強固になったことを示している。
邵雍の解釈
平。この爻を得れば、あるいは転居があり、あるいは修築があり、訴える者は利があり、官なる者は伸長する。官吏は指導者から重任を委ねられる。
傅佩栄の解釈
- 時運: 眼前に関門(難所)あり、暫く避けるのが宜しい。
- 財運: 他所へ移転し、新たに店舗を開く。
- 家宅: 移転するのが最も良く、別に仲人を探すのが良い。
- 健康: 他地方で医療を受ける。
高島吞象の解釈
- 時運: 目下に難あり、善き地を選んで暫く避けるのが宜しい。
- 戦争: 兵を引き退いて営を移し、急ぎ救援を求めるのが宜しい。
- 商業: 店主に告げて、別の場所に引っ越し、新たに商売を始めるのがよい。
- 家宅: 転居するがよい。
- 功名: 成就せず。別の仕事に変わるべきである。
- 婚姻: 他の仲人を頼むべきである。
- 遺失物: 得られず。
- 妊娠: 女子を産む。
変卦原文
无妄は、元(おお)いに亨(とお)る貞(ただ)しきに利あり。それ正にあらざれば眚(わざわい)あり。往くところあるに利あらず。
復(かえ)れば妄(みだ)りならず。故にこれを受くるに无妄(むぼう)をもってす。
変卦の現代語訳
无妄卦。大いに通りて正しきに利あり。その正しきに非ざれば災いあり、往くところあるに利あらず。《象辞》に曰く、本卦は上卦が乾(天)、下卦が震(雷)であり、天の下で春雷が轟き、万物が萌発し、生気あふれるのが无妄の卦象である。先王はこの卦象を観て、時令に順応し、万物を保育した。
邵雍の解釈
欺かず妄だりにせず、真実至誠。自然に順ずれば、福禄は深く豊かになる。小吉:この卦を得る者は、自然の流れに身を任せ、正道を固守すれば、諸事すべて宜し。ただし、行いが正しくない者は、必ず災いを受ける。
伝統的解卦
この卦は異卦(下震上乾)が重なったものである。乾は天、剛、健を象徴し、震は雷、剛、動を象徴する。動いて健やか、剛陽が盛んであり、人心が振興して必ず得るものがある。しかし、純正さに従うべきであり、妄動してはならない。无妄なれば必ず得るところがあり、必ず福をもたらすことができる。
五九
本卦と変卦
| 六親 | 納甲 | 風雷益 | 六親 | 納甲 | 山雷頤 |
|---|---|---|---|---|---|
| 兄弟 | Xin Mao 辛卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ 応 | 兄弟 | Bing Yin 丙寅 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 子孫 | Xin Si 辛巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ ○ → | 父母 | Bing Zi 丙子 | ▄▄ ▄▄ |
| 妻財 | Xin Wei 辛未 | ▄▄ ▄▄ | 妻財 | Bing Xu 丙戌 | ▄▄ ▄▄ 世 |
| 妻財 | Geng Chen 庚辰 | ▄▄ ▄▄ 世 | 妻財 | Geng Chen 庚辰 | ▄▄ ▄▄ |
| 兄弟 | Geng Yin 庚寅 | ▄▄ ▄▄ | 兄弟 | Geng Yin 庚寅 | ▄▄ ▄▄ |
| 父母 | Geng Zi 庚子 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 父母 | Geng Zi 庚子 | ▄▄▄▄▄▄▄ 応 |
爻辞原文
九五
孚(まこと)ありて恵心(けいしん)あれば、問うことなくして元吉(げんきつ)、孚ありて我に德を恵(めぐ)まん。
爻辞の現代語訳
九五:多くの捕虜を得て、これを安撫し、罪を問わぬならば大吉なり。捕虜らはその恩徳に感謝するであろう。『象辞』に曰く:多くの捕虜を得てこれを安撫し、その責任を追及せず、恩徳に感銘させることは、人心を収攬できることを示している。
邵雍の解釈
吉。この爻を得る者は、望みが叶い、物事が順調に進む。官職にある者は明主に巡り合い、仕官の道が開ける。
傅佩栄の解釈
- 時運: 心に仁厚を抱けば、実力に伴う名声が自ずと付いてくる。
- 財運: 道義を兼ね備えることで、利益は長久となる。
- 家宅: 善人の住居であり、親族でなければ友人である。
- 健康: 養生が適宜に行われている。
高島吞象の解釈
- 時運: 「心良ければ悪運なし」と言い、仁の心を抱けば万事吉ならざるはなく、占うまでもない。
- 商業: 義を以て利となし、誠実に行き交い、利益を共にすれば、これを以て商売と為し、利益は広大となる。
- 功名: 名実ともに備わり、大吉。
- 戦争: 罰は必ず信にして賞は必ず公なれば、戦えば必ず勝ち、大吉なり。
- 家宅: ここは仁徳ある家柄であり、問うまでもなく善人の家であることが分かる。大吉。
- 婚姻: 親族でなければ友人であり、必ずや旧交がある。「問うことなかれ、元吉なり」。
- 妊娠: 女子を産む。
変卦原文
頤(い)は、貞(ただ)しければ吉。頤を観る。自ら口実を求む。
物畜えられて然る後に養うべし。故にこれを受くるに頤(い)をもってす。
変卦の現代語訳
頤卦。占って吉兆を得る。養生(頤養)の道を探求するには、自食其力(自力で生計を立てること)にある。『象辞』に曰く:本卦は上卦が艮(山)、下卦が震(雷)であり、雷が山中より出でて万物が萌発する、これが頤卦の卦象である。君子はこの卦象を観て、生命を育むことの難しさを思い、言動を慎んで災いを避け、飲食を節制して修身養性につとめる。
邵雍の解釈
養正養育、謹言節食。実務を観察し、自知審慎す。小凶:この卦を得た者は、言動および飲食において、すべて慎まなければならない。正道を堅守し、言動を慎み、陰謀を企てる者は災いを招く。
伝統的解卦
この卦は異卦(下震上艮)が重なったものである。震は雷、艮は山。山が上にあり雷が下にあって、外実内虚である。春の暖かさに万物が養育され、時に従い賢人を養い民を育てる。陽実陰虚であり、実なる者は人を養い、虚なる者は人に養われる。自食其力(自力で生きる)の象。
上九
本卦と変卦
| 六親 | 納甲 | 風雷益 | 六親 | 納甲 | 水雷屯 |
|---|---|---|---|---|---|
| 兄弟 | Xin Mao 辛卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ 応 ○ → | 兄弟 | Wu Zi 戊子 | ▄▄ ▄▄ |
| 子孫 | Xin Si 辛巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 官鬼 | Wu Xu 戊戌 | ▄▄▄▄▄▄▄ 応 |
| 妻財 | Xin Wei 辛未 | ▄▄ ▄▄ | 父母 | Wu Shen 戊申 | ▄▄ ▄▄ |
| 妻財 | Geng Chen 庚辰 | ▄▄ ▄▄ 世 | 官鬼 | Geng Chen 庚辰 | ▄▄ ▄▄ |
| 兄弟 | Geng Yin 庚寅 | ▄▄ ▄▄ | 子孫 | Geng Yin 庚寅 | ▄▄ ▄▄ 世 |
| 父母 | Geng Zi 庚子 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 兄弟 | Geng Zi 庚子 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
爻辞原文
上九
これを益(ま)すことなし。或(あるい)はこれを撃つ。心を立つること恆(つね)なし。凶。
爻辞の現代語訳
上九:これを助ける者なく、あるいはこれを撃つ者あり。志を定むること固からざれば、凶なり。『象辞』に曰く:これを助ける者なしとは、偏に助ける者が全くいないことをいう。これを撃つ者ありとは、外から攻撃が来ることである。
邵雍の解釈
凶。この爻を得る者は、名利をむさぼり、あるいは不意の災い、刑克や損傷の災いあり。官職にある者は名位を貪るがゆえに、あるいは免職される。
傅佩栄の解釈
- 時運: 名位を貪り求めれば、不意の災いあり。
- 財運: ただ己の利のみを求めれば、必ず争いが生じる。
- 家宅: 長く居るべからず。共に白頭を偕にするのは難し。
- 健康: 恒なきは凶なり。
高島吞象の解釈
- 時運: 好運は既に退き、貪欲が過ぎれば、不意の災いを防ぐべし。
- 戦争: 兵や兵糧を増やすを待たずして、直ちに進撃すべし。
- 商業: 専ら自己の利を求め、いわゆる奪わねば満足せぬ姿勢は、必ず争いを生み、凶なり。
- 功名: 人の功績を奪って名声とするも、その名は長続きせず、凶なり。
- 家宅: この宅地は地位が高すぎて害があり利なく、長く居るべからず。
- 婚姻: 共に老いることは叶わぬおそれあり。
- 訴訟: 争い事は長引かず、凶から吉へと転じる。
- 旅人: 中途で盗難の難に遭うおそれあり、凶。
- 遺失物: あるいは既に破れており、得ることはできない。
- 妊娠: 女子を産む。
変卦原文
屯は元(おお)いに亨る。貞(ただ)しきに利あり。用(もっ)て往くところあるなかれ。侯(きみ)を建つるに利あり。
天地の間に盈(み)つる者はただ万物なり。故にこれを受くるに屯(ちゅん)をもってす。屯とは盈つるなり。屯とは物の始めて生ずるなり。
変卦の現代語訳
屯の卦。大吉大利、吉なる占。出かけるのには不利。国を建てて侯を封じるには有利。《象辞》に言う:屯の上卦は坎、坎は雲であり、下卦は震、震は雷である。雲が上を行き、雷が下に動くのが、屯卦の卦象である。君子はこの卦象を観て、雲雷を法とし、雲の恩沢と雷の威厳をもって国事を治める。
邵雍の解釈
万物の始生であり、初めは困難である。先労後逸、苦しみが尽きて甘みが来る。凶:この卦を得る者は、困境に身を置き、守るに宜しく進むに宜しからず。大いに苦労して努力し、困難を排除して初めて通達する。初めは難しく後に解ける象がある。
伝統的解卦
この卦は異卦(下震上坎)が重なったもので、震は雷で「動」をたとえ、坎は雨で「険」をたとえる。雷雨が交加し、険象が次々と生じ、環境は悪劣である。「屯」は本来、植物が大地に芽吹くことを指す。万物の始生は、困難と険阻に満ちているが、時に順い運に応じれば、必ずや生き生きと栄える。
三・卦例
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