易経 · No.54 · 雷沢帰妹
雷沢帰妹(第54卦)の卦辞、爻辞、変卦、伝統的解釈をまとめた易経資料。
本卦
| 六親 | 納甲 | 雷沢帰妹 |
|---|---|---|
| 父母 | Geng Xu 庚戌 | ▄▄ ▄▄ 応 |
| 兄弟 | Geng Shen 庚申 | ▄▄ ▄▄ |
| 官鬼 | Geng Wu 庚午 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 父母 | Ding Chou 丁丑 | ▄▄ ▄▄ 世 |
| 妻財 | Ding Mao 丁卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 官鬼 | Ding Si 丁巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
本卦原文
帰妹(きまい)は、征(ゆ)けば凶。利するところなし。
漸とは進むなり。進めば必ず帰する所あり。故にこれを受くるに帰妹(きまい)をもってす。
本卦の現代語訳
帰妹卦。この爻を得るならば、出征は凶険なり。利するところなし。『象辞』に曰く、帰妹の卦は、下卦が兌にして兌は沢、上卦が震にして震は雷なり。これ沢の上に雷が鳴り、雷が鳴って水が動くを以て、男女が心動かし相愛して夫婦となるに喩える。これが帰妹の卦象なり。君子はこの卦象を観て、長期にわたる婚姻生活の中で、婚姻の成敗を体察すべし。
邵雍の解釈
常理に反すれば、その道は窮す。事理を明察し、妄念を断絶すべし。凶:この卦を得る者は、困難の時、なすことが常理に違えば災い不断なり。事理を明察し、身を修め養性し、妄念を絶つべし。
傅佩栄の解釈
- 時運: 道なきを以て進めば、久しく保ち難し。
- 財運: 相場はまあまあなるも、結末は定まらず。
- 家宅: 既婚者は実家に居るに宜しからず。情欲に溺れるなかれ。
- 健康: 大限(寿命)まさに至らんとする。
高島吞象の解釈
- 時運: 一時的に発動するも、久しく保つことは難し。
- 商業: 相場は上昇するも、売り手は悦び、ただ終わりを全うできぬことを恐る。
- 功名: 道なきを以て進めば、後悔あるを防ぐべし。
- 戦争: 地雷の突発は以て勝ちを制するに足るも、一勝の後に兵力疲弊し、以て終結を保つことなきを恐る。
- 婚姻: 徒らに一時の情欲の私を恋う者は、百年を偕老することを期し難し。
- 家宅: 地盤の動きあり。嫁ぎたる婦は、実家に同居するに宜しからず。
- 病気: 「永終」の二字は、独り占病において不利なり。命限すでに終わることを顕著に示す。
- 訴訟: 終結すべし。
- 妊娠: 女子を生む。
伝統的解卦
この卦は異卦(下兌上震)が重なる。震は動、長男となり、兌は説(悦)、少女となる。少女が長男に従い、愛慕の情を生じ、婚姻の動きあり、女を嫁がせる象あり。故に帰妹と名づく。
- 大象: 震の長男が上にあり、兌の少女が下にあり。女は必ず従い帰(嫁)ぐ。帰とは出嫁なり。但し少女が長男に配することは、正常なる組み合わせに非ず。
- 運勢: 処事が常理正道に違えば、先にはその益を得るも、のちに禍事百端と現る。
- 事業: 新たな段階に入りつつあり、まもなく別の光景が現れん。この時、まず遠大な眼力を備え、利弊と吉凶を見極め、備えあれば患いなしとすべし。次に、純正なる品徳と正しき原則を堅守すべし。
- 商売: 新市場の開拓はまもなく成功す。未来の商業活動においては経営の方向と種類に注意し、他者との協調を強めるべし。
- 名声: 必ずや堅き決意を以て、自らを高めるよう努力し、名を成し業を立てる基礎を築くべし。最も恐るべきは、男女の情欲が己の前途と事業に影響することなり。
- 婚姻: 自然に従い、原則に違うべからず。殊に強求すべからず。寧ろ晩婚となるも理想の相手を選ぶべし。夫妻は生活の試練を経て、老いるまで調和すべし。
- 判断: 人生に対して必ずや公正かつ純潔なる品徳を堅持し、婚姻と家庭に正しく臨み、幸福なる家庭を基礎として己の事業を開拓発展させるべし。
二・爻辞
初九
本卦と変卦
| 六親 | 納甲 | 雷沢帰妹 | 六親 | 納甲 | 雷水解 |
|---|---|---|---|---|---|
| 父母 | Geng Xu 庚戌 | ▄▄ ▄▄ 応 | 妻財 | Geng Xu 庚戌 | ▄▄ ▄▄ |
| 兄弟 | Geng Shen 庚申 | ▄▄ ▄▄ | 官鬼 | Geng Shen 庚申 | ▄▄ ▄▄ 応 |
| 官鬼 | Geng Wu 庚午 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 子孫 | Geng Wu 庚午 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 父母 | Ding Chou 丁丑 | ▄▄ ▄▄ 世 | 子孫 | Wu Wu 戊午 | ▄▄ ▄▄ |
| 妻財 | Ding Mao 丁卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 妻財 | Wu Chen 戊辰 | ▄▄▄▄▄▄▄ 世 |
| 官鬼 | Ding Si 丁巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ ○ → | 兄弟 | Wu Yin 戊寅 | ▄▄ ▄▄ |
爻辞原文
初九
帰妹(きまい)娣(てい)を以てす。跛(あしなえ)にして履(ふ)む。征(ゆ)くときは吉なり。
爻辞の現代語訳
初九:女を嫁がせるのにその妹を付き添い(側室)とする。足を引きずりながらも歩くことができる。占いにおいてこの爻を得れば、行く先は吉である。『象辞』に言う:女を嫁がせるのにその妹を付き添いとするとは、姉妹が共に一人の夫に嫁ぐことであり、これは古代の貴族の婚姻の常礼である。足を引きずりながらも歩くことができ、行く先が吉であるのは、足の不自由な者が他人の助けを得られるからである。
邵雍の解釈
吉。この爻を得る者は、小さな徳があり、望みや計画は順調に進む。官職にある者は政績を上げることがある。
傅佩栄の解釈
- 時運: 他人のおかげで事が成るだけで、特筆すべき良さはない。
- 財運: 命に従って行動すれば、幸いにも利益を得ることができる。
- 家宅: 母屋ではない脇部屋(偏屋)でも吉である。
- 健康: 歩行に不自由する。
高島吞象の解釈
- 時運: 運気は低迷しており、ただ他人に頼って事を成すのみである。
- 商業: 自主的には動けず、命令に従って行動するが、幸いにして利益を得られ、吉である。
- 功名: 補佐や副官の位である。
- 戦争: 主帥ではないが、副将として勝利を収めることができ、吉である。
- 家宅: この家は必ず廊下続きの脇部屋(偏屋)であり、吉である。
- 病気: 必ず足の病気があり、歩行に不自由するが、命に別状はない。
- 妊娠: 女の子が生まれる。足の病気に注意すること。
変卦原文
解は、西南に利あり、往くところなければ其(そ)れ来(きた)り復(かえ)って吉なり。往くところあれば、夙(はや)くして吉なり。
蹇とは難なり。物もって難に終るべからず。故にこれを受くるに解(かい)をもってす。
変卦の現代語訳
解の卦。西南に進むに利あり。ただし、もし行くべき目的地がないのであれば、引き返すのが吉である。もし行くべき目的地があるならば、速やかに行動するのが吉である。《象辞》に曰く:本卦の上卦は震であり、震は雷を表す。下卦は坎であり、坎は雨を表す。雷雨が共に起こり、万物を化育するのが解の卦象である。君子はこの卦象を観て、過失を赦し、罪人を寛大に許すのである。
邵雍の解釈
困難が解消し、紛争が解決する。時機を捉えて速やかに行動せよ。吉:この卦を得る者は、これまでの困難から解脱でき、良き好機を捉えて事業を求め、遠方へ出て仕事を求めるのがなお良い。
伝統的解卦
この卦は二つの卦(下坎・上震)が重なり合っている。震は雷、動きを表し、坎は水、険難を表す。険難が内にあり、動きが外にある。厳しい冬に天地が閉塞し、静極まって動く。万象が更新され、冬が去って春が訪れ、すべてが解消される、これが「解」である。
二九
本卦と変卦
| 六親 | 納甲 | 雷沢帰妹 | 六親 | 納甲 | 震為雷 |
|---|---|---|---|---|---|
| 父母 | Geng Xu 庚戌 | ▄▄ ▄▄ 応 | 妻財 | Geng Xu 庚戌 | ▄▄ ▄▄ 世 |
| 兄弟 | Geng Shen 庚申 | ▄▄ ▄▄ | 官鬼 | Geng Shen 庚申 | ▄▄ ▄▄ |
| 官鬼 | Geng Wu 庚午 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 子孫 | Geng Wu 庚午 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 父母 | Ding Chou 丁丑 | ▄▄ ▄▄ 世 | 妻財 | Geng Chen 庚辰 | ▄▄ ▄▄ 応 |
| 妻財 | Ding Mao 丁卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ ○ → | 兄弟 | Geng Yin 庚寅 | ▄▄ ▄▄ |
| 官鬼 | Ding Si 丁巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 父母 | Geng Zi 庚子 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
爻辞原文
九二
眇(すがめ)にして視(み)る。幽人(ゆうじん)の貞(てい)に利あり。
爻辞の現代語訳
九二:目は見えないが、かすかに見ることができる。これは幽閉された者(囚人)が貞節を守るのに利がある占いである。『象辞』に言う:これは幽閉された者が貞節を守るのに利があるとは、幽閉の身にあってもなお正道を失わないため、再び光明を見ることができるからである。
邵雍の解釈
平。この爻を得る者は、進取には向かず、現状を維持すれば災いは生じない。
傅佩栄の解釈
- 時運: 幻想を抱かず、安心して休養すること。
- 財運: 独創的な見識を持ち、人知れず利益を得る。
- 家宅: 隠居するのに適している。側室や別宅とするのがよい。
- 健康: 目を労わること。
高島吞象の解釈
- 時運: 運路が正しくないため、静かに身を固く守る(幽貞)のがよい。
- 商業: 商機を察知するにあたり、独自の眼識があり、人知れず利益を得る傾向が強い。
- 功名: 志が高く、官職に就かないことを貴びとする。
- 戦争: かすかな兆候や奥深い物事を見抜くことができ、敵の動きを神のごとく見通す妙味がある。
- 家宅: この邸宅は静かに暮らす(幽居)のに最も適している。
- 婚姻: この女性は側室とするのがよい。もし本妻にすれば、不和になって反目し合う恐れがある。
- 訴訟: 監禁・幽閉される災いに注意すること。
- 妊娠: 女の子が生まれる。
変卦原文
震は、享(とお)る。震の来(きた)るとき虩々(げきげき)たり。笑言唖々(しょうげんあくあく)たり。震は百里を驚かす。匕鬯(ひちょう)を喪(うしな)わず。
器を主(つかさ)どる者は長子にしくはなし。故にこれを受くるに震(しん)をもってす。
変卦の現代語訳
震卦。祭祀に臨む時、雷鳴が轟き渡り、ある者は恐怖で震え上がるが、しばらくすると平然と談笑できるようになる。巨雷が突如として響き、百里四方を震え上がらせても、ある者は平然として酒杓を手に持ち、一滴の酒もこぼさない。《象辞》に曰く:本卦は上卦・下卦ともに震であり、震は雷である。ゆえに巨雷が連動して響くのが震卦の象形である。君子はこれを見て、戒め恐れて自らの身を修め省みる。
邵雍の解釈
重なる雷が響き渡り、奮起して努める。先には難しく後には易しく、先には苦しく後には甘い。小吉:この卦を得る者は、奮起して振るい立てば大いに為すところがあるが、外見は華やかでも内実には困難がある恐れがあるため、言動を慎んで損失を防ぐべきである。
伝統的解卦
この卦は同卦(下震上震)が重なったものである。震は雷であり、二つの震が重なることで響きが大きくなり、沈鬱な気を取り除き、物事を通達させる。平素より安きに居て危うきを思い、畏怖の念を抱いて怠ることなければ、不意の事変に遭遇しても、泰然自若として普段通り談笑していられる。
三六
本卦と変卦
| 六親 | 納甲 | 雷沢帰妹 | 六親 | 納甲 | 雷天大壮 |
|---|---|---|---|---|---|
| 父母 | Geng Xu 庚戌 | ▄▄ ▄▄ 応 | 兄弟 | Geng Xu 庚戌 | ▄▄ ▄▄ |
| 兄弟 | Geng Shen 庚申 | ▄▄ ▄▄ | 子孫 | Geng Shen 庚申 | ▄▄ ▄▄ |
| 官鬼 | Geng Wu 庚午 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 父母 | Geng Wu 庚午 | ▄▄▄▄▄▄▄ 世 |
| 父母 | Ding Chou 丁丑 | ▄▄ ▄▄ 世 × → | 兄弟 | Jia Chen 甲辰 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 妻財 | Ding Mao 丁卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 官鬼 | Jia Yin 甲寅 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 官鬼 | Ding Si 丁巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 妻財 | Jia Zi 甲子 | ▄▄▄▄▄▄▄ 応 |
爻辞原文
六三
帰妹(きまい)以て須(ま)つ。反(かえ)り帰りて娣(てい)を以てす。
爻辞の現代語訳
六三:女を嫁がせるのにその姉を付き添いとするが、のちにその妹とともに実家へ戻ってしまう。『象』に言う:女を嫁がせるのにその姉を付き添いとするのは、その行いが不適当だからである。
邵雍の解釈
凶。この爻を得る者は、進退が定まらず、労役に苦しむ。官職にある者は降格の憂いがある。
傅佩栄の解釈
- 時運: 人から抑圧されるが、一時的に忍耐すること。
- 財運: 目の前の利益はないが、将来の利益を計画することはできる。
- 家宅: 正式な家(正宅)ではない。正式な結婚(正娶)ではない。
- 健康: 時が経てば治る。
高島吞象の解釈
- 時運: 運気が気まずい状態にあり、人から抑圧されている。今は耐えるべきであり、のちに引き立てられる。
- 商業: 商品の価格が下落して利益が出ないが、後になれば上昇が期待できる。
- 功名: 得るものはわずかである。
- 婚姻: 必ずや正式な婚姻ではない。
- 家宅: この家は本邸ではなく、必ずや庇や廊下の類であり、位置も低く小さい。
- 病気: 時を待てば癒える。
- 旅人: しばらく待つのがよく、遅れて帰ることができる。
- 訴訟: 時を待てば解決できる。
- 妊娠: 女の子が生まれる。
変卦原文
大壮は、貞(ただ)しきに利あり。
遯とは退(しりぞ)くなり。物もって遯に終るべからず。故にこれを受くるに大壮(たいそう)をもってす。
変卦の現代語訳
大壮卦。吉の占い。《象辞》に言う:本卦の上卦は震(雷)、下卦は乾(天)であり、天の上で雷が鳴り響くのが大壮の卦象である。君子はこの卦象を観て、激しい雷を畏れ、礼法が厳格であることに倣い、威を畏れて恐れを知り、ただ礼のみを遵守する。
邵雍の解釈
光明正大、強盛壮大。容認と和気を心がけ、衝動を忌むべきである。小吉:この卦を得る者は、運勢が強盛すぎるため、心を平穏にし、慎重に行動すべきである。さもなくば必ず過失が生じる。
伝統的解卦
この卦は異卦(下乾上震)が重なったものである。震は雷、乾は天を表す。乾は剛で震は動く。天に雷が鳴り響き、雲と雷が激しく回転し、その勢いは極めて盛んで、陽気が満ちて万物が成長する。剛壮で力強いため「壮」と言い、大いにして盛んなため「大壮」と名付けられる。四つの陽が盛んであり、積極的で行動的、上も下も正しく、筋道が通っている。
四九
本卦と変卦
| 六親 | 納甲 | 雷沢帰妹 | 六親 | 納甲 | 地沢臨 |
|---|---|---|---|---|---|
| 父母 | Geng Xu 庚戌 | ▄▄ ▄▄ 応 | 子孫 | Gui You 癸酉 | ▄▄ ▄▄ |
| 兄弟 | Geng Shen 庚申 | ▄▄ ▄▄ | 妻財 | Gui Hai 癸亥 | ▄▄ ▄▄ 応 |
| 官鬼 | Geng Wu 庚午 | ▄▄▄▄▄▄▄ ○ → | 兄弟 | Gui Chou 癸丑 | ▄▄ ▄▄ |
| 父母 | Ding Chou 丁丑 | ▄▄ ▄▄ 世 | 兄弟 | Ding Chou 丁丑 | ▄▄ ▄▄ |
| 妻財 | Ding Mao 丁卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 官鬼 | Ding Mao 丁卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ 世 |
| 官鬼 | Ding Si 丁巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 父母 | Ding Si 丁巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
爻辞原文
九四
帰妹(きまい)期を愆(すご)す。遅く帰(とつ)ぐに時あらん。
爻辞の現代語訳
九四:嫁ぐ時期が適齢期を過ぎてしまった。嫁ぐのが遅れているのは、待つところがあるからである。《象辞》に言う:年齢を過ぎても嫁がないのは、彼女が意に叶う良人を得ることを決意しているからである。
邵雍の解釈
平。この爻を得る者は、良い時期ではないため、時運を待つ必要がある。
傅佩栄の解釈
- 時運: 運の巡りには時があり、焦って進むべきではない。
- 財運: 時を待って動けば、自然と利益を得られる。
- 家宅: しばらくは転居せず、時を待つべきである。
- 健康: 安心して静養せよ。
高島吞象の解釈
- 戦争: 最も状況を見極めるべきであり、焦って軽率に進んで兵力を損なってはならない。
- 商業: 時を待って価格が上がれば、自然と利益を得られる。
- 功名: 焦って進めば必ず失敗する。
- 婚姻: 年限を待って嫁ぐ。
- 家宅: 家運がまだ来ていないため、転居はまだすべきではない。
- 旅人: 一時的には帰らない。
- 訴訟: 緩やかに進めるのがよく、そうすれば解決できる。
- 遺失物: 長く遅れれば得ることができる。
- 妊娠: 男の子が生まれる。
変卦原文
臨は、元(おお)いに亨(とお)る貞(ただ)しきに利あり。八月に至りて凶あり。
蠱とは事なり。事ありて後に大なるべし。故にこれを受くるに臨(りん)をもってす。
変卦の現代語訳
臨卦。元亨利貞(大いに通りて正しきに利あり)。八月に至れば凶なることあらん。《象辞》に曰く:本卦の下卦は兌(沢)であり、上卦は坤(地)である。地が沢を見下ろし、沢が地に抱かれているのが臨の卦象である。君子はこの卦象を観て、天下に君臨し、万民を教化し、深い思いやりをもって万民を包容し、その徳行と功業は限りないものとなる。
邵雍の解釈
上が下を臨み、互いに助け合う。安居にあっても危うきを思い、常に慎み戒める。吉:この卦を得る者は、好運が訪れ、諸事意のままになり、人間関係も調和する。ただし、急進しすぎることは避けるべきである。
伝統的解卦
この卦は異卦(下兌上坤)が重なったものである。坤は地、兌は沢であり、地は沢より高く、沢は地に容れられる。君主が天下に親臨し、国を治め民を安んじ、上下が融和することを例えている。
五六
本卦と変卦
| 六親 | 納甲 | 雷沢帰妹 | 六親 | 納甲 | 兌為沢 |
|---|---|---|---|---|---|
| 父母 | Geng Xu 庚戌 | ▄▄ ▄▄ 応 | 父母 | Ding Wei 丁未 | ▄▄ ▄▄ 世 |
| 兄弟 | Geng Shen 庚申 | ▄▄ ▄▄ × → | 兄弟 | Ding You 丁酉 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 官鬼 | Geng Wu 庚午 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 子孫 | Ding Hai 丁亥 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 父母 | Ding Chou 丁丑 | ▄▄ ▄▄ 世 | 父母 | Ding Chou 丁丑 | ▄▄ ▄▄ 応 |
| 妻財 | Ding Mao 丁卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 妻財 | Ding Mao 丁卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 官鬼 | Ding Si 丁巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 官鬼 | Ding Si 丁巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
爻辞原文
六五
帝乙(ていいつ)妹を帰(とつ)がしむ。其(そ)の君の袂(そで)は、其(そ)の娣(てい)の袂(そで)の良きに如(し)かず。月、望(もち)に幾(ちか)し。吉なり。
爻辞の現代語訳
六五:帝乙が娘を周の文王に嫁がせ、その次女を付き添いとして嫁がせた。嫁入り道具としては、姉のものは妹のものほど良くない。吉日は某月十四日に選ばれ、吉である。《象辞》に言う:帝乙が娘を嫁がせるにあたり、姉の嫁入り道具は妹のものほど良くなかった。六五の爻は上卦の中位にあり、女性が夫の家に嫁いで尊位にある象である。
邵雍の解釈
吉。この爻を得る者は、ちょうど好運に恵まれ、婚姻が成立するか、あるいは財を得る。官にある者は重用され、要職に就く。
傅佩栄の解釈
- 時運: 謙虚にしていれば福を得て、相携えて進むことができる。
- 財運: 後から入る商品のほうが質が良く、早く売るのが有利である。
- 家宅: 慶事が門に臨む。二人の女性がともに嫁ぐ。
- 健康: 半月で癒える。
高島吞象の解釈
- 時運: 事ごとに謙虚にして自慢せず、自満しなければ、運途は中正を得て、それゆえに吉である。
- 戦争: 身分を低くしてへりくだることで軍心を得る。月夜に乗じて進兵し、敵の不意を突けば、完全な勝利を得られる。
- 商業: 先に仕入れた商品は後に仕入れたものほど良くない。望(満月)の前に売れば、必ず高値で売れる。
- 功名: 兄弟がいる場合、ともに名声を求めて出れば、弟が必ず優れた成績を収める。
- 婚姻: 二人の女性がともに嫁ぐことになり、吉である。
- 家宅: 宅地が中正の場所にあり、慶事が門に臨む。
- 旅人: 望(満月)の前に帰ることができる。
- 病気: 半月で癒える。
- 妊娠: 男の子が生まれる。
変卦原文
兌(だ)は、亨(とお)る。貞(ただ)しきに利あり。
巽とは入るなり。入りて後にこれを説(よろこ)ぶ。故にこれを受くるに兌(だ)もってす。
変卦の現代語訳
兌卦。亨る。吉なる貞卜。『象辞』に言う:本卦は両兌相重なり、兌は沢にして、両沢相連なり、両水交流するは兌卦の卦象なり。君子はこの卦象を観て、もって広く友を交わり、講習切磋し、見聞を広む。
邵雍の解釈
沢は万物を潤し、二重の喜びあり。群倫を和楽させ、正道を堅く守る。吉:この卦を得る者は、慶事多く、人情和合す。ただし正道を堅守すべし、さもなくば災いに遭う。
伝統的解卦
この卦は同卦(下沢上沢)相重なる。沢は水なり。両沢相連なり、両水交流し、上下相和し、一致団結し、友相助けて歓欣喜悦す。兌は説(悦)なり。ともに剛健の徳を執り、外に柔和の姿を抱き、正道を堅く行いて、民を向上に導く。
上六
本卦と変卦
| 六親 | 納甲 | 雷沢帰妹 | 六親 | 納甲 | 火沢睽 |
|---|---|---|---|---|---|
| 父母 | Geng Xu 庚戌 | ▄▄ ▄▄ 応 × → | 父母 | Ji Si 己巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 兄弟 | Geng Shen 庚申 | ▄▄ ▄▄ | 兄弟 | Ji Wei 己未 | ▄▄ ▄▄ |
| 官鬼 | Geng Wu 庚午 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 子孫 | Ji You 己酉 | ▄▄▄▄▄▄▄ 世 |
| 父母 | Ding Chou 丁丑 | ▄▄ ▄▄ 世 | 兄弟 | Ding Chou 丁丑 | ▄▄ ▄▄ |
| 妻財 | Ding Mao 丁卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 官鬼 | Ding Mao 丁卯 | ▄▄▄▄▄▄▄ |
| 官鬼 | Ding Si 丁巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ | 父母 | Ding Si 丁巳 | ▄▄▄▄▄▄▄ 応 |
爻辞原文
上六
女(じょ)筐(かたみ)を承(ささ)ぐるに実(み)なし。士(し)羊を刲(さ)くに血なし。利するところなし。
爻辞の現代語訳
上六:祭祀を執り行うとき、新婦が供え物の器を捧げるが、器の中には何もない。新郎が小刀で羊を刺すが、羊から血が流れない。これは不祥の兆しであり、利するところがない。《象辞》に言う:上六の爻は一卦の極みに位置し、孤立して頼るものがない。まさに空の器を捧げている象である。
邵雍の解釈
凶。この爻を得る者は、物事が順調にいかず、計画はすべて空回りする。官にある者は虚職にあって実録がない。
傅佩栄の解釈
- 時運: 諸事順調にいかないため、用心するのがよい。
- 財運: 元手が虚しく商品が不足しており、どうして利益が得られようか。
- 家宅: 紛争を防ぐ必要あり。不適切な婚姻。
- 健康: 虚労(過労)による吐血や失血、不治の兆候。
高島吞象の解釈
- 時運: 万事に不利です。
- 戦争: 兵糧も備わらず、兵器も修繕されていない。これで遠征に向かえば、必ず敗北する道である。
- 商業: 資本が底を突き、貨物も欠乏している。どうして利益を得られようか。
- 功名: 徒手空拳で名声を求めても、どうして得られようか。
- 婚姻: 正しからぬ婚姻は、家庭を崩壊させる原因となる。
- 家宅: この家は家風が乱れており、妾と正妻の紛争が生じる恐れがある。
- 病気: これは虚労・失血の症状であり、不治の兆候である。
- 遺失物: 得られず。
- 妊娠: 男児誕生。
変卦原文
睽は小事には吉なり。
家道窮まれば必ず乖(そむ)く。故にこれを受くるに睽(けい)をもってす。
変卦の現代語訳
睽卦。この卦に遭えば、小事は吉なり。『象辞』に曰く:本卦の上卦は離にして離は火、下卦は兌にして兌は沢なり。上は火、下は沢、両者背き離れるは睽卦の卦象なり。君子はこの卦象を観て、もって万物の同ずる所を総合し、万物の異にする所を分析す。
邵雍の解釈
人心は外に向かい、背道馳馳す。事を成し難く、大挙するに宜しからず。凶:この卦を得る者は、運気振るわず、水火容れず、相互に矛盾し、諸事成就し難し。
伝統的解卦
この卦は異卦(下兌上離)が重なったものです。離は火、兌は沢を表します。上が火で下が沢であり、互いに背いて交わりません。克すれば生じ、往復して空じることはありません。万物はそれぞれ異なり、必ず差異や相互の矛盾が存在します。睽(けい)とは矛盾を意味します。
三・卦例
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