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易経 · No.56 · 火山旅

火山旅(第56卦)の卦辞、爻辞、変卦、伝統的解釈をまとめた易経資料。

目次 · 75
  1. 本卦
  2. 本卦原文
  3. 本卦の現代語訳
  4. 邵雍の解釈
  5. 傅佩栄の解釈
  6. 高島吞象の解釈
  7. 伝統的解卦
  8. 二・爻辞
  9. 初六
  10. 本卦と変卦
  11. 爻辞原文
  12. 爻辞の現代語訳
  13. 邵雍の解釈
  14. 傅佩栄の解釈
  15. 高島吞象の解釈
  16. 変卦原文
  17. 変卦の現代語訳
  18. 邵雍の解釈
  19. 伝統的解卦
  20. 二六
  21. 本卦と変卦
  22. 爻辞原文
  23. 爻辞の現代語訳
  24. 邵雍の解釈
  25. 傅佩栄の解釈
  26. 高島吞象の解釈
  27. 変卦原文
  28. 変卦の現代語訳
  29. 邵雍の解釈
  30. 伝統的解卦
  31. 三九
  32. 本卦と変卦
  33. 爻辞原文
  34. 爻辞の現代語訳
  35. 邵雍の解釈
  36. 傅佩栄の解釈
  37. 高島吞象の解釈
  38. 変卦原文
  39. 変卦の現代語訳
  40. 邵雍の解釈
  41. 伝統的解卦
  42. 四九
  43. 本卦と変卦
  44. 爻辞原文
  45. 爻辞の現代語訳
  46. 邵雍の解釈
  47. 傅佩栄の解釈
  48. 高島吞象の解釈
  49. 変卦原文
  50. 変卦の現代語訳
  51. 邵雍の解釈
  52. 伝統的解卦
  53. 五六
  54. 本卦と変卦
  55. 爻辞原文
  56. 爻辞の現代語訳
  57. 邵雍の解釈
  58. 傅佩栄の解釈
  59. 高島吞象の解釈
  60. 変卦原文
  61. 変卦の現代語訳
  62. 邵雍の解釈
  63. 伝統的解卦
  64. 上九
  65. 本卦と変卦
  66. 爻辞原文
  67. 爻辞の現代語訳
  68. 邵雍の解釈
  69. 傅佩栄の解釈
  70. 高島吞象の解釈
  71. 変卦原文
  72. 変卦の現代語訳
  73. 邵雍の解釈
  74. 伝統的解卦
  75. 三・卦例

本卦

六親納甲火山旅
兄弟Ji Si 己巳▄▄▄▄▄▄▄
子孫Ji Wei 己未▄▄           ▄▄
妻財Ji You 己酉▄▄▄▄▄▄▄  応
妻財Bing Shen 丙申▄▄▄▄▄▄▄
兄弟Bing Wu 丙午▄▄           ▄▄
子孫Bing Chen 丙辰▄▄           ▄▄  世

本卦原文

旅(りょ)は、小(すこ)し亨(とお)る。旅の貞(てい)あれば吉なり。
豊とは大なり。大を窮むる者は必ずその居を失う。故にこれを受くるに旅(りょ)をもってす。

本卦の現代語訳

旅卦。少し通る。旅を占って吉。《象辞》に曰く:本卦の上卦は離、離は火;下卦は艮、艮は山。山の上に火があり、幽暗なところを照らし出すのが、旅卦の卦象である。君子はこの卦象を観て、刑獄を明察し、判決を慎重に行い、濫りに刑罰を科すことも、審理を長引かせることもしない。

邵雍の解釈

旅先で困窮し、漂泊して定まらない。小さな望みは成るが、大きな願いは求めがたい。凶:この卦を得る者は、物事に変動が多く、異郷にいるようなもので、小事は成るが大事は成りがたい。慎んで平常を守るべきである。

傅佩栄の解釈

  • 時運: 慎重に災害を防げば、昇進・抜擢が間近にある。
  • 財運: 外に出て商売をする際、商品を溜め込んではならない。
  • 家宅: 火災に注意すること。間もなく成婚する。
  • 健康: 肝火が強すぎ、生命に関わる。

高島吞象の解釈

  • 時運: 運気はまだ全盛ではないため、明らかにしてこれを察し、慎んでこれを防ぐべきである。そうすれば、災害があってもすぐに免れることができる。
  • 商業: 外に出て売買し、仕入れたものはすぐに販売するべきで、留め置いて溜めてはならない。
  • 功名: 山の上に火があり、光が遠くまで照らす象(かたち)である。昇進・抜擢が間近にある。
  • 戦争: 火攻めを用いる必要がある。
  • 家宅: 火災に厳重に注意すること。
  • 婚姻: 即日中に成就する。
  • 病気: 肝火上炎の症であり、その勢いは極めて危うく、生死の境にある。慎重に対処すべきである。
  • 訴訟: 即日中に解決する。
  • 旅人: まもなく帰還する。
  • 妊娠: 上半月生まれなら女児、下半月生まれなら男児。

伝統的解卦

この卦は異卦(下艮上離)が重なったものである。この卦は豊卦と表裏をなし、互いに「綜卦」となる。山中で火が燃え広がり、止まることなく先へ先へと燃え進む様子は、旅路を急ぐ旅人のようである。それゆえ「旅」卦と呼ばれる。

  • 大象: 火が山野を焼き、火の粉が至る所に広がり、通り過ぎる場所で免れるものはない。その火の動きは、定住の地を持たない旅人のようである。
  • 運勢: 諸事の変動が激しく定まらない。この時期はただ信念を固く守り、他人の意見を多く参考にすべきである。さもなくば必ず凶となる。
  • 事業: 創業や発展の段階にあり、様々な困難が多い。中正の方針を堅持し、正道に従って物事を行い、調査を怠らず、細心の注意を払い、状況の変化に応じて臨機応変に対策を講じることで、事業は順調に進展する。
  • 商売: 市場の状況は旅路のようであり、予期せぬ事態がいつでも起こり得る。したがって、まずは慎重さを原則とし、冒険は避けるべきである。しかし、縮こまりすぎるのも良くなく、特に疑心暗鬼になってはならない。市場を開拓する前に、十分な調査研究を行うこと。
  • 名声: 時代の要求に応じて自らの知識と能力を豊かにし、絶えず自己を高め、他者からの援助を得るよう努めること。
  • 婚姻: 双方の不確定要素が多い。もし本当に愛情があるならば、自然の流れに任せてから判断するとよい。婚姻は円満となる。
  • 判断: 人生が変化に富む状態にある。必ず視野を広く持ち、大きな志を立て、自己を絶えず高め、誠意と謙虚な態度で人に接し、一時の得失にこだわらず、幅広く交友関係を築くこと。そうすれば人生の旅路は極めて順調なものとなる。

二・爻辞

初六

本卦と変卦

六親納甲火山旅六親納甲離為火
兄弟Ji Si 己巳▄▄▄▄▄▄▄兄弟Ji Si 己巳▄▄▄▄▄▄▄  世
子孫Ji Wei 己未▄▄           ▄▄子孫Ji Wei 己未▄▄           ▄▄
妻財Ji You 己酉▄▄▄▄▄▄▄  応妻財Ji You 己酉▄▄▄▄▄▄▄
妻財Bing Shen 丙申▄▄▄▄▄▄▄官鬼Ji Hai 己亥▄▄▄▄▄▄▄  応
兄弟Bing Wu 丙午▄▄           ▄▄子孫Ji Chou 己丑▄▄           ▄▄
子孫Bing Chen 丙辰▄▄           ▄▄  世 × →父母Ji Mao 己卯▄▄▄▄▄▄▄

爻辞原文

初六
旅(りょ)のとき瑣々(ささ)たり。斯(こ)れその災いを取るところなり。

爻辞の現代語訳

初六:旅人が三心二意(あれこれ迷うこと)で進退を躊躇し、最後には住処を離れて自ら災いをもたらす。『象伝』に言う:旅人が三心二意であるとは、至る所で壁にぶつかり、精神的に疲れ果てていることを示している。

邵雍の解釈

凶。この爻を得た者は運気が振るわず、災難を防ぐ必要がある。仕官している者は才能があっても上司に重用されない。

傅佩栄の解釈

  • 時運: 得られるものは限られている。修行や自己研鑽に励むのがよい。
  • 財運: 元手も利益もわずかであり、災いに注意すること。
  • 家宅: 慎重にすれば災いを免れる。身分の相応しい相手との婚姻が吉。
  • 健康: 病は初期のうちに治療すれば治る。

高島吞象の解釈

  • 時運: 出自が卑しく、運気も衰えており、孤独な旅の身では、利益を得ることは難しいでしょう。
  • 商業: 資産は極めてわずかで、生業もまた卑しく、災禍を免れることは難しい。
  • 功名: 得るものがあっても微々たるものである。
  • 戦争: 五百人を旅(軍の単位)とするが、軍力が弱小であり、敗北するのみで勝利はない。
  • 家宅: 地位が極めて低く、必ずや小家小戸の出である。慎めば災いを免れる。
  • 婚姻: 『詩経』に「瑣瑣たる姻婭、則ち膴仕なし」とあるように、名門大族ではないことが知れる。
  • 病気: 小さな災いや後悔があるが、初期であれば対処できる。
  • 妊娠: 男児が生まれる。

変卦原文

離は、貞(ただ)しきに利あり。亨(とお)る。牝牛を畜(やしな)う、吉なり。
坎とは陥(おちい)るなり。陥れば必ず麗(つ)くところあり。故にこれを受くるに離(り)をもってす。離とは麗くなり。

変卦の現代語訳

離卦。吉なる占問、通泰なり。牝牛を飼えば吉。《象辞》に曰く:今朝も太陽が昇り、明日も太陽が昇り、相継いで休むことがないのが離卦の卦象である。貴族や王公はこの卦象を観て、絶え間ない光明をもって四方を照らし臨むのである。

邵雍の解釈

光明に付麗し、謙虚に緩やかに進む。公正かつ柔和であり、順法を守れば吉。小吉:この卦を得た者は、謙虚かつ慎重に、着実に進めば前途は明るい。急進したり意気地を通したりする者は必ず損失を被る。

伝統的解卦

この卦は同卦(下離上離)が重なったものである。離とは麗(付着する)であり、一つの陰が上下二つの陽に付着している。この卦は火を象徴し、内は空で外は明るい。離は火であり、明である。太陽は繰り返し昇り沈み、運行して休まず、柔順を心とする。

二六

本卦と変卦

六親納甲火山旅六親納甲火風鼎
兄弟Ji Si 己巳▄▄▄▄▄▄▄兄弟Ji Si 己巳▄▄▄▄▄▄▄
子孫Ji Wei 己未▄▄           ▄▄子孫Ji Wei 己未▄▄           ▄▄  応
妻財Ji You 己酉▄▄▄▄▄▄▄  応妻財Ji You 己酉▄▄▄▄▄▄▄
妻財Bing Shen 丙申▄▄▄▄▄▄▄妻財Xin You 辛酉▄▄▄▄▄▄▄
兄弟Bing Wu 丙午▄▄           ▄▄  × →官鬼Xin Hai 辛亥▄▄▄▄▄▄▄  世
子孫Bing Chen 丙辰▄▄           ▄▄  世子孫Xin Chou 辛丑▄▄           ▄▄

爻辞原文

六二
旅(りょ)のとき次(やどり)に即(つ)く。其(そ)の資(たから)を懐(いだ)く。童僕(どうぼく)の貞(てい)を得たり。

爻辞の現代語訳

六二:旅人が市場に至り、財貨を懐にし、童僕を手に入れる。占って吉。『象伝』に言う、童僕を手に入れて占って吉とは、この取引に問題がないことを示している。

邵雍の解釈

吉。この爻を得る者は、運気が好転し、計画や営みが成就する。官にある者は栄達する。

傅佩栄の解釈

  • 時運: 運勢は中正であり、名声と利益をともに得る。
  • 財運: 財を生み出す道があり、旅先にあっても憂いはない。
  • 家宅: 寄居するもまた福あり。富豪の婿養子となる。
  • 健康: 旅先で病にかかるが、他人の看病や介抱を得られる。

高島吞象の解釈

  • 時運: 財も人も得て、運途は中正であり、自ずから憂いはない。
  • 商業: 財を得て利益を謀ることができ、人を得て共に事をなすことができる。千里の旅路にあっても、憂うことはない。
  • 功名: 財をもって官位を買い求めた者である。
  • 戦争: 資財とは軍餉(軍資金)であり、「童仆」とは兵卒のことである。餉が足り兵が強ければ、攻めて勝たざるはなし。
  • 家宅: 必ずや寄居する住居であるが、幸いにも財用が満ち足りており、童僕も従順で正しく、家庭は穏やかであり、自ずから災禍はない。
  • 婚姻: 富豪の婿養子となる象がある。
  • 病気: 旅先で病を患うが、幸いにも童僕がいて、心を尽くして看病してくれるため、養生して全快することができる。
  • 妊娠: 男児が生まれる。

変卦原文

鼎(てい)は、元(おお)いに亨(とお)る。
物を革むるものは鼎(かなえ)にしくはなし。故にこれを受くるに鼎(てい)をもってす。

変卦の現代語訳

鼎卦。大吉大利、円滑に進む。《象辞》に言う:本卦の下卦は巽(木)、上卦は离(火)である。木の上に火があり、鼎で物を調理する様子、これが《鼎》の卦象である。君子はこの卦象を見て、鼎の三本の足が真っ直ぐに立って偏らないことに倣い、正道を貫いて自身の立場を守り、君主に重用されて使命を全うする。

邵雍の解釈

失敗を転じて功とし、他人の力を得て物事を成し遂げる。万事円滑に進み、急速に出世する。吉:この卦を得たときは運気がまさに良く、友人の助けを得て素晴らしい成果を上げることができる。他人と共同で事業を行うとさらに良い。

伝統的解卦

この卦は異卦(下巽上离)が重なったものである。薪を燃やして食材を調理し、生から熟したものへと変化させる、つまり「旧きを去って新しきを開く(除旧布新)」という意味を持つ。鼎は国の宝であり重器であり、三本の足で安定して立つ象である。調理することは食物が十分にあることを例え、もはや困難や困惑がないことを示す。これを基礎として変革を行い、事業を発展させるのがよい。

三九

本卦と変卦

六親納甲火山旅六親納甲火地晋
兄弟Ji Si 己巳▄▄▄▄▄▄▄官鬼Ji Si 己巳▄▄▄▄▄▄▄
子孫Ji Wei 己未▄▄           ▄▄父母Ji Wei 己未▄▄           ▄▄
妻財Ji You 己酉▄▄▄▄▄▄▄  応兄弟Ji You 己酉▄▄▄▄▄▄▄  世
妻財Bing Shen 丙申▄▄▄▄▄▄▄  ○ →妻財Yi Mao 乙卯▄▄           ▄▄
兄弟Bing Wu 丙午▄▄           ▄▄官鬼Yi Si 乙巳▄▄           ▄▄
子孫Bing Chen 丙辰▄▄           ▄▄  世父母Yi Wei 乙未▄▄           ▄▄  応

爻辞原文

九三
旅(りょ)にして其(そ)の次(やど)りを焚(や)く。其(そ)の童僕(どうぼく)を喪(うしな)う。貞(ただ)しけれど厲(あやう)し。

爻辞の現代語訳

九三:旅人が火災の起こった市場に至り、新たに買った童僕が騒ぎに乗じて逃げ去る。占って危うし。『象伝』に言う、旅人が火災の市場に至るとは、損失を被るということである。旅人が童僕を連れて行けば、童僕が騒ぎに乗じて逃げ去るのは自然の勢いである。

邵雍の解釈

凶。この爻を得る者は、運勢が暗転し、多災多難となる。官にある者は免職の憂いがある。

傅佩栄の解釈

  • 時運: 運勢が覆り、危難が少なくない。
  • 財運: 利益を求める必要はなく、早くから災禍を防ぐべきである。
  • 家宅: 防火に注意せよ。偕老(ともに老いること)は難しい。
  • 健康: 子供または童僕を守ることが難しい。

高島吞象の解釈

  • 時運: 運途が覆り、破綻が重なり、大いに危うい状態である。
  • 戦争: 火攻めに厳重に警戒せよ。特に軍心の離散を憂慮すべきで、戦わずして自ずから逃げ散る。
  • 商業: 不測の災いがあることを防ぐべし。危うい。
  • 功名: 目先は望み薄であるが、必ず二年が経過し、五爻の「終に誉命を以てす」に至れば、名を成すことができる。
  • 婚姻: 一時は成就せず、ともに老いることは難しい。
  • 家宅: 祝融(火災)の災いがあることを防ぐべし。
  • 病気: 本人は回復するが、子供や童僕を守ることは難しい。
  • 遺失物: 必ずや童僕による盗みである。
  • 妊娠: 男児が生まれる。

変卦原文

晋は、康侯(こうこう)用(もっ)て馬を錫(たも)うこと蕃庶(はんしょ)たり。昼日(ちゅうじつ)に三たび接(まじ)わる。
物もって壮なるに終るべからず。故にこれを受くるに晋(しん)をもってす。

変卦の現代語訳

晋卦。康侯は成王から賜った良馬を用いて馬を繁殖させ、一日に何度も交配させた。《象辞》に曰く、「本卦の上卦は離であり、離は日。下卦は坤であり、坤は地。太陽が大地を照らし、万物がその光を浴びる」のが晋卦の象である。君子はこの卦象を観て、自らの明徳を明らかにする。

邵雍の解釈

日は地上に出でて、万物は進展す。恩賞は手厚く、百般の計画はことごとく遂げられる。吉:この卦を得た者は、旭日が東の空に昇るが如く、運気は旺盛で、収入も豊かになり、物事は成就し、すべてが意のままに進みます。

伝統的解卦

この卦は異なる卦(下坤上離)が重なり合っています。離は日であり、光明。坤は地。太陽が高く懸かり、大地をあまねく照らし、大地は順従で、万物は生育し、公明正大で、柔が進んで上に行く。これは事業が日増しに発展していくことを象徴しています。

四九

本卦と変卦

六親納甲火山旅六親納甲艮為山
兄弟Ji Si 己巳▄▄▄▄▄▄▄官鬼Bing Yin 丙寅▄▄▄▄▄▄▄  世
子孫Ji Wei 己未▄▄           ▄▄妻財Bing Zi 丙子▄▄           ▄▄
妻財Ji You 己酉▄▄▄▄▄▄▄  応 ○ →兄弟Bing Xu 丙戌▄▄           ▄▄
妻財Bing Shen 丙申▄▄▄▄▄▄▄子孫Bing Shen 丙申▄▄▄▄▄▄▄  応
兄弟Bing Wu 丙午▄▄           ▄▄父母Bing Wu 丙午▄▄           ▄▄
子孫Bing Chen 丙辰▄▄           ▄▄  世兄弟Bing Chen 丙辰▄▄           ▄▄

爻辞原文

九四
旅(りょ)のとき于(ここ)に処(お)る。其(そ)の資斧(しふ)を得(え)たり。我が心、快(こころよ)からず。

爻辞の現代語訳

九四:旅人が客舎に戻り、多くの財貨を得たものの、心は安らかではない。『象伝』に言う、旅人が客舎に戻るとは、そこが適当な居所ではないからである。多くの財を得たため、強盗を恐れ、自ずと心は安らかではない。

邵雍の解釈

凶。この爻を得る者は、外にあって成すところがあるが、美中の不足あり、憂いや悲しみ、是非の事案が発生する。商人は利益を得る。

傅佩栄の解釈

  • 時運: 一時は困難あり、来年に持ち越しとする。
  • 財運: 利益は限られ、心に不満が残る。
  • 家宅: 地位が適さない。正妻ではない。
  • 健康: 憂鬱で楽しまず。

高島吞象の解釈

  • 時運: 盛運は未だ至らず、得るところも僅かである。
  • 商業: 遠出して行商するも利益は少なく、望み通りにはいかない。
  • 功名: 一時は得られずとも、来年まで待てば必ず成就する。
  • 戦争: 敵の兵糧を奪うことはできるが、急に大勝することはない。
  • 婚姻: 持参金は極めて厚いが、側室であり、正妻ではない。
  • 家宅: 地位が不当である。
  • 病気: 心の病である。望みが叶わず、憂鬱になったことが原因である。
  • 遺失物: 得られる。
  • 妊娠: 女子が生まれる。

変卦原文

その背に艮(とど)まりて、その身を獲(え)ず。その庭に行きて、その人を見ず。咎なし。
震とは動くなり。物もって動くに終るべからず。これを止(とど)む。故にこれを受くるに艮(ごん)をもってす。

変卦の現代語訳

艮卦。責任を解き、笏を掛けて隠退し、朝廷の列の中にはもはやその姿は見えず、その庭園を探しても見つかりません。その人は遠く飛び去り、自ずから災禍はありません。《象辞》に曰く:本卦は二つの艮卦が重なり、艮は山である。ゆえに艮卦の卦象は高い山が重なり立ち、深遠で穏重であることを示す。君子はこの卦象を観て、これを戒めとし、謀は位を越えず、明哲保身に努める。

邵雍の解釈

留まり阻止され、これ以上進めない。分相応にして貪らず、強求してはならない。小凶:この卦を得る者は、前路が阻まれており、妄進せず、守って好機を待つべきである。

伝統的解卦

この卦は同じ卦(下艮上艮)が重なったものです。艮は山であり、二つの山が重なることは「静止」を象徴します。これは震卦と相反します。高潮の後は必ず低潮が訪れ、物事の相対的な静止段階に入ります。山のように静止し、止まるべき時は止まり、進むべき時は進む。進退、すなわち動と静はどちらも機を失わず、程よく適切に行い、適度なところで止めるべきです。

五六

本卦と変卦

六親納甲火山旅六親納甲天山遯
兄弟Ji Si 己巳▄▄▄▄▄▄▄父母Ren Xu 壬戌▄▄▄▄▄▄▄
子孫Ji Wei 己未▄▄           ▄▄  × →兄弟Ren Shen 壬申▄▄▄▄▄▄▄  応
妻財Ji You 己酉▄▄▄▄▄▄▄  応官鬼Ren Wu 壬午▄▄▄▄▄▄▄
妻財Bing Shen 丙申▄▄▄▄▄▄▄兄弟Bing Shen 丙申▄▄▄▄▄▄▄
兄弟Bing Wu 丙午▄▄           ▄▄官鬼Bing Wu 丙午▄▄           ▄▄  世
子孫Bing Chen 丙辰▄▄           ▄▄  世父母Bing Chen 丙辰▄▄           ▄▄

爻辞原文

六五
雉(きじ)を射て一矢(いっし)亡(うしな)ふ。終に以て誉命(よめい)あり。

爻辞の現代語訳

六五:野の雉を射て、一発で命中する。その人はこれによって弓の名手という美名を得る。『象辞』に言う:ついに弓の名手という美名を得て、多くの人がこれを褒め称え、目上の者にも知られるようになる。

邵雍の解釈

吉。この爻を得る者は、年長者の助けを得て、物事が成就する。

傅佩栄の解釈

  • 時運: 晩年の運勢は極めて良好、お祝い申し上げます。
  • 財運: 小さな損失で大きな利益を得る。名利ともにあり。
  • 家宅: 美しく善いと称すべきである。天が結んだ良き伴侶。
  • 健康: 殉職して表彰される。

高島吞象の解釈

  • 時運: 運路は柔軟で順調、小往大来(小なるものが去り大なるものが来る)、最後には慶びがある。
  • 商業: 小さな損失はあるものの、大きな獲得があり、名利を兼ね備える。
  • 功名: 晩年は運気が通り、名声が上がる。
  • 戦争: 一挙に成功する兆しがある。
  • 家宅: 新築の家が美しく整うように、善美を尽くし称賛に値する。
  • 婚姻: 二と五が応じ合い、世に言う良き伴侶となる。
  • 病気: 矢石に身をさらし、忠義を尽くして殉難し、恩賞や官位を賜る栄誉を得る。
  • 妊娠: 桑の弓と蓬の矢の兆しがあり、男児の誕生を喜ぶ。

変卦原文

遯は、亨(とお)る。小(しょう)貞(ただ)しきに利あり。
恒とは久(きゅう)なり。物事もって久しくその所に居るべからず。故にこれを受くるに遯(とん)をもってす。

変卦の現代語訳

遁卦。通達す。少し占うに利あり。『象辞』に曰く、本卦の上卦は乾(天)、下卦は艮(山)であり、天の下に山がある。天は高く山は遠いのが遁の卦象である。君子はこの卦象を観て、悪をもって悪に報いる方法で小人に対処するのではなく、厳格な態度をとり、官職を退いて自ら隠遁し、小人を遠ざける。

邵雍の解釈

逃避と隠遁、盛極まれば必ず衰える。言行を厳に慎み、時機を待って再起せよ。凶:この卦を得た者は、退くのが宜しく、進むのは宜しくない。退守すれば身を保つことができるが、軽挙妄動すれば災いを招く。言行を慎み、時機を待つべし。

伝統的解卦

この卦は異卦(下艮上乾)が重なったものである。乾は天、艮は山。天の下に山があり、山が高く天が退く。陰が成長し陽が消退する。小人が勢力を得て、君子は退隠し、明哲保身して天下を救う時機をうかがう。

上九

本卦と変卦

六親納甲火山旅六親納甲雷山小過
兄弟Ji Si 己巳▄▄▄▄▄▄▄  ○ →父母Geng Xu 庚戌▄▄           ▄▄
子孫Ji Wei 己未▄▄           ▄▄兄弟Geng Shen 庚申▄▄           ▄▄
妻財Ji You 己酉▄▄▄▄▄▄▄  応官鬼Geng Wu 庚午▄▄▄▄▄▄▄  世
妻財Bing Shen 丙申▄▄▄▄▄▄▄兄弟Bing Shen 丙申▄▄▄▄▄▄▄
兄弟Bing Wu 丙午▄▄           ▄▄官鬼Bing Wu 丙午▄▄           ▄▄
子孫Bing Chen 丙辰▄▄           ▄▄  世父母Bing Chen 丙辰▄▄           ▄▄  応

爻辞原文

上九
鳥その巣を焚(や)く。旅人(りょじん)先(さき)には笑い後(のち)には号(さけ)び咷(よば)う。牛を易(えき)に喪(うしな)う。凶なり。

爻辞の現代語訳

上九:鳥の巣が焼かれ、旅人は初めは笑い、のちに号泣する。牛を易の地で失う、凶。『象辞』に言う:旅人の身でありながら高位に就くのは極めて分不相応であり、その住居が焼かれるのは当然のことである。牛羊を易の地で奪われても、誰も同情し慰めてくれないのは道理である。

邵雍の解釈

凶。この爻を得る者は、初めは良く後で悪くなる。あるいは災難を避けるために転居や改築をし、あるいは目患いがあり、あるいは火災に遭う。官職にある者はその地位を保ち難く、先に得て後に失う憂いがある。

傅佩栄の解釈

  • 時運: 失うのみで得るところがなく、楽極まって悲しみが生じる。
  • 財運: 小利があって大損する、極めて危険である。
  • 家宅: 巣が覆る危険がある。先に喜び、後に悲しむ。
  • 健康: 丑年生まれの人、あるいは牛に関する事柄は凶。

高島吞象の解釈

  • 時運: 運勢が極限に達し、高すぎて助けがなく、楽極まって悲しみが来る、凶の道である。
  • 戦争: 営火を焼かれ砦を襲われる危険を防ぐべし。
  • 商業: 初めは小利があるが、後に大損し、凶災が重なる。極めて危険である。
  • 功名: 喪失するのみで、得るところはない。
  • 家宅: 巣が覆り卵が累ねられるような危険がある。
  • 婚姻: 初めは成就するが後に散り、先に喜び後に悲しむ、凶。
  • 病気: 丑年生まれの人は必ず凶となる。
  • 妊娠: 女子が生まれるが、育たない。

変卦原文

小過は、亨(とお)る。貞(ただ)しきに利あり。小事(しょうじ)に可(か)なるも大事に可ならず。飛鳥(ひちょう)これが音(ね)を遺(のこ)す。上(のぼ)るに宜(よろ)しからず下(くだ)るに宜(よろ)し。大いに吉。
その信ある者は必ずこれを行なう。故にこれを受くるに小過(しょうか)をもってす。

変卦の現代語訳

小過の卦。亨る、これは吉なる貞卜なり。ただし小事に宜しく、大事に宜しからず。飛鳥の空を過ぐるが如く、鳴き声は耳辺に留まる。人々に警告す:高きに登れば必ず険に遭い、下るに行けば則ち吉なり。《象辞》に曰く:本卦の下卦は艮、艮は山;上卦は震、震は雷。山上に雷あるは小過の卦象なり。君子はこの卦象を観て天雷を畏れ、過失あるを敢えてせず。ゆえに行事は恭謙に過ぎず、喪に居るは哀傷に過ぎず、用度は節倹に過ぎず、ただ適中を得るのみ。

邵雍の解釈

陰順にして陽困しみ、柔軟に事を用いる。謹んで自らを持し、急進するは宜しからず。凶:この卦を得る者は、諸事不利にして小事を行うに宜しく、大事を成すに宜しからず。さらに自身の過失により是非の争訟を招くを防ぐべし。

伝統的解卦

この卦は異卦(下艮上震)が相重なる。艮は山、震は雷、山を過ぎて雷が鳴る、畏れざるべからず。陽を大とし、陰を小とす。卦外の四陰が中二陽を超えているため「小過」と称し、小なるものが過ぎることあり。


三・卦例

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